- 著者
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濱野 真二郎
久枝 一
野崎 智義
- 出版者
- 長崎大学
- 雑誌
- 基盤研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2008
バングラデシュにおいて赤痢アメーバ症のゲノム疫学および免疫学的コホート研究を展開した。研究期間中、生後30ヶ月までの新生児385人より1426 検体の下痢便検体が得られた。病原性 E. histolyticaに加えて、非病原性E. dispar、病原性が未確定のE. moshkovskiiの検出・同定を試みたところ、4.6% の検体において病原性E. histolytica が検出され、およそ3%の検体においては E. moshkovskii が検出され、同原虫と下痢症との相関関係が認められた。一方、非病原性 E. disparは僅か 0.4% の検体で検出されるにとどまった。さらに、少なくとも6検体が E. moshkovskii単独感染による下痢と考えられた。以上の研究結果よりE. moshkovskiiが小児下痢症の原因となる病原性アメーバである可能性が示唆された。