著者
亀田 壽夫 李 頡 李 頡 李 頡 細川 督央
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.105, pp.49-56, 2000-06-02

分散コンピュータシステム等は、その使用形態に応じて、完全な集中から完全な分散にいたるまで、性能最適化目標に対する種々のレベルの分散を考えることができる。本研究では、中間的な分散最適化において、システムに資源を増強すると、かえって全てのユーザに対して性能が劣化することがあるという逆説的現象を見出した。また、そのような劣化が生ずる条件を求めた。さらに、そのような劣化が限りなく大きくなる場合があり得ることを示した。このようなパラドックスを、分散コンピュータシステムのモデルについて論じ、数値的ならびに数理的結果を述べた。
著者
金 宗根 亀田 壽夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.720-721, 1990-03-14

静的負荷分散問題は、分散コンピュータシステムの負荷分散問題、コンピュータネットワークの最適フロー割り当て問題、交通トラフィックの最適割り当て問題として、広い範囲の研究者たちによって研究されている。特に金と亀田はTantawiとTowsleyの単一クラスジョブの枠組を複数クラスジョブに拡張し、システム全体の平均応答時間が最小になるように複数クラスジョブを分散させる負荷分散アルゴリズムを提案した。本研究の目的は、金と亀田が提案したアルゴリズムの性能を、既存の著名な複数クラスジョブのアルゴリズムである、Flow Deviation方式のアルゴリズム及びDafermosアルゴリズムと比較検討することである。このために具体的なシステムモデルを考えて、各々のアルゴリズムを負荷分散問題に適用して数値実験を行い、最適解の計算のために必要な時間等を求めた。