- 著者
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尾崎 朋文
森 俊豪
坂本 豊次
于 思
湯谷 達
竹中 浩司
佐藤 正人
米山 榮
前岡 弘子
北村 清一郎
- 出版者
- 公益社団法人 全日本鍼灸学会
- 雑誌
- 全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
- 巻号頁・発行日
- vol.50, no.1, pp.103-110, 2000-03-01 (Released:2011-03-18)
- 参考文献数
- 29
先天性胸骨裂孔 (以下胸骨裂孔) の出現状況や胸骨の厚さを遺体で調査するとともに、生体での画像所見から、胸骨裂孔の有無および〓中穴での体表から胸骨後面までの距離を調べ、〓中穴への安全刺鍼深度を検討した。その結果、51遺体中の1例に胸骨裂孔が認められた。裂孔は第4肋間の高さにあり、形状はほぼ円形、直径は胸骨外面で9mmで、固い結合組織で埋められていた。21遺体での胸骨の厚さは9-15mmの範囲で平均は11.5±2mmであった。生体31例の〓中穴での体表一胸骨後面間距離は11-31mmの範囲で、平均は18.8±5mmであった。これらの結果から、仮に胸骨裂孔が存在しても、〓中穴への刺鍼では、極端な痩せ型を除いて10mmまでは、刺入鍼が心臓に達する可能性はなく、安全と考えられた。