著者
井ノ口 順一
出版者
宇都宮大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

1)2003年に発表した論文Minimal surfaces in 3-dimensional solvable Lie groups, Chinise Annals of Mathematics B24(2003),73-84において3次元ユークリッド空間・3次元双曲空間・双曲平面と直線の直積,これらをすべて含む3次元等質空間の2径数族を構成した。族内の空間はすべて可解リー群である。この2経数族に属する各空間内の極小曲面に対するガウス写像の満たす積分可能条件を求めた.この積分可能条件を用いて,ガウス写像とある複素数値函数の組が極小曲面を定めるための必要十分条件である偏微分方程式系を導出した.その偏微分方程式の解から極小曲面を与える積分表示公式を与えた。この公式はユークリッド空間内の極小曲面に対するWeierstrass-Enneper公式を一般化したものである。論文:Minimal surfaces in 3-dimensional solvable Lie groups IIとしてBullentin of the Australian Mathematical society誌に掲載が決定した。2)極小はめこみ・調和写像の拡張概念である重調和写像・重調和はめ込みの具体例の構成を研究した。3次元双曲空間・3次元ユークリッド空間には極小でない重調和曲面が存在せず,3次元球面には極小でない重調和曲面は特定の半径をもつ小球のみであることが知られている。これらの事実に立脚し,極小でない重調和曲線・重調和曲面を許容する3次元等質空間を考察した。とくに3次元既約標準簡約等質空間内の重調和曲線を分類した。この成果はJong Taek Cho氏,Jin-Eum Lee氏との共著論文Biharmonic curves in 3-dimensional Sasakain space formsとしてAnnali di Matematica et pura Applicata誌に掲載が決定した。