著者
戸坂 弥寿美 寺嶋 弘道 井上 佳子 髙尾 まり子
出版者
公益社団法人 日本語教育学会
雑誌
日本語教育 (ISSN:03894037)
巻号頁・発行日
vol.164, pp.79-93, 2016 (Released:2018-08-26)
参考文献数
13

本研究では,学外でのインタビュー活動における学習者の不安とその変化を明らかにした。対象者は日本国内の大学で日本語中級コースを履修する144名であった。まず,インタビュー活動前後の不安を比較した結果,活動後,6項目において有意に低下した。因子分析の結果からは,活動前後とも「インタビュー活動における不安」という1因子が抽出され,その因子の不安の大きさは性別や教室外での日本語使用時間という条件で異なっていた。さらに,母語話者の言語,協力的な母語話者の存在,活動での失敗経験と失敗に対する意識,成功体験,自身の日本語力に対する肯定的な気づき,タスクの難易度に対する認識,効果的なタスク達成の方法に対する気づきが不安の変化の様相に影響を与えた要因であると考察した。また,活動後の学習者の意識に関しては5つの肯定的変化が見られ,その変化が今後のインターアクションにおいて効果を生む可能性があることを考察した。
著者
古川 浩平 松本 幸太郎 大石 博之 円田 竜太 井上 佳子
出版者
公益社団法人 砂防学会
雑誌
砂防学会誌 (ISSN:02868385)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.15-26, 2008-09-15 (Released:2013-09-02)
参考文献数
12

In erosion control engineering field, various kinds of new techniques have been developed and briskly put into practical uses. Among these techniques, it is said that non-structural measures have been in demand lately. These measures contain many kinds of techniques and the terminology “non-structural measures" that are still not clear. Therefore, in this study, various kinds of non-structural measures which have been developed so far are reviewed, and the present technological development measures are analyzed in relation to social demands. As a result, practical needs on these measures, today and in the future, will be clarified. This paper's distinctive feature is its analysis based on the quantity of patent right registration, while in many preceding papers, major analyses used to be conducted based on the quantity of academic papers. Additionally, the questionnaire survey or the hearing investigation was executed to extract the problem that the erosion and torrent control field had, and it listened to engineer's opinion and manager's opinion at the technology development. From the result of this investigation, it turned out to be felt that the entrepreneurial strategy and the advantage of making to the patent are different.
著者
西森 久和 高下 典子 西本 仁美 露無 祐子 松島 幸枝 久山 めぐみ 福武 恵 井上 佳子 藤田 百惠 平田 泰三 堀田 勝幸 田端 雅弘
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.135-141, 2013 (Released:2013-03-08)
参考文献数
19

【目的】CVポート留置による合併症を回避することは, 抗がん剤治療, 緩和医療を受ける症例にとって重要である. 【方法】2006年10月~2011年12月に, 岡山大学病院 腫瘍センターでCVポートを介して外来化学療法を施行した大腸がん患者68例におけるCVポート関連合併症を後方視的に検討した. 【結果】CVポート関連トラブルを20例(29.4%) に認め, そのうちルート閉塞または逆血不可を15例に認めた. この15例中, 10例は逆血不可以外の合併症なく, 継続して抗がん剤投与が可能であったが, 残り5例はさらなる合併症のため, CVポートの入れ替えが必要であった. 鎖骨下静脈穿刺・左側静脈穿刺によるCVポート留置が, ルート閉塞のリスク因子であった. 【結論】CVポート関連合併症のうち, 特に逆血不可の症例に関して約1/3は潜在的にCVポートの入れ替えが必要な可能性があることを認識すべきである.