著者
井上 義崇
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.258-263, 2005 (Released:2005-05-27)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

トラキライト™ を用いての気管挿管は確実性, 迅速性, 安全性, 経済性, 簡便性のいずれにおいても, 従来の喉頭鏡を用いての喉頭展開手技と比較して色がなく, トレーニングの機会を得やすい. このライトガイドによる気管挿管手技は頸部の透過光を指標とするもので, 咽頭や喉頭に病変があるケースでは使えないが, 一方で咽頭に視野確保のためのスペースを必要とせず, 中間位で挿管可能であり, 解剖学的な影響を受けにくいという大きな利点がある. トラキライト™ の習熟には喉頭展開と同程度のトレーニングを必要とするが, ひとたび習熟すれば日常臨床できわめて有用な手技となり, 気道確保に新たなストラテジーの展開が期待できる.
著者
井上 義崇 川崎 貴士 阿部 謙一 緒方 政則 蒲地 正幸 佐多 竹良
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.196-201, 2001-05-15 (Released:2008-12-11)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1 1

術中出血量が4,000ml以上であった成人16症例について,血漿イオン化カルシウム(iCa)濃度および血漿イオン化マグネシウム(iMg)濃度の変動とその補正のあり方を検討した.iCa濃度(mmol・l-1)は術中補正が行われたにもかかわらず,0.71±0.13まで低下し,手術終了時にほぼ正常値に復帰した.iMg濃度(mmol・l±)は0.46±0.06から0.19±0.07まで下がり,手術終了直後は0.27±0.07,術後1日目には0.38±0.06まで回復した.これらの血清電解質濃度の低下には,血液成分の希釈による影響が大きいことが示唆された,大量出血時には循環血液量の補充に用いた製剤の種類と量に応じたCa2+およびMg2+の補充を考える必要があり,電解質維持を考慮した製剤の検討が望まれる.