著者
村上 誉 石津 健太郎 伊深 和雄 松村 武 児島 史秀 矢野 博之 長谷川 幹雄 原田 博司 森川 博之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.490, pp.237-242, 2015-02-25

ホワイトスペースLTE方式において,実トラフィック量に応じて動的に基地局と端末の双方の通信方式やパラメータを変更することでネットワークのキャパシティを向上させる手法を提案してきた.しかし,本手法は各ユーザへのリソースの分配までは考慮していないため,十分な性能を引き出すためにはLTE基地局のスケジューラが整合したリソース配分を行う必要がある.そこで本稿では,既存のProportional Fair方式をもとに各ユーザの実トラフィック量に合わせたリソースブロックの割り当てを行う改良方式を提案し,計算機シミュレーションによりその有効性を示す.
著者
松村 武 伊深 和雄 石津 健太郎 村上 誉 原田 博司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.456, pp.359-364, 2014-02-24

近年,高速大容量通信の要求がますます高まる中,周波数資源の不足が深刻化している.この問題を解決する方式の一つとして,既存の通信システムのトラヒックをテレビ帯ホワイトスペース(TVWS)にオフロードするホワイトスペース通信の検討が進められている.これまでに,TVWSを利用する通信規格として,IEEE802.11afやIEEE802.22.2などの技術標準化活動が推進されており,携帯通信システムに関しても,今後同様の検討が進められると考えられる.著者らは,普及が進むLTE通信システムをTVWSで運用するためのシステム開発を行い,本システムで運用可能な基地局および端末の試作開発を行ってきた.本システムはTDDおよびFDDの両複信方式に対応しているが,FDDモードをTVWSで運用する場合においては,既存バンドで運用する場合とは異なり,周波数有効利用の観点から送受信の周波数を独立かつ任意に設定できることが求められる.しかし,送受信の周波数選択条件によっては受信感度などの高周波特性が著しく悪化し,接続性能に影響を及ぼす可能性がある.そのため,これらの条件を考慮した無線パラメータの制御システムを構築する必要があり,無線パラメータの様々な設定条件下における試作端末の接続性能を明らかにする必要があった.本稿では,受信感度の観点から各種条件下での試作端末の接続性能評価を行ったので,その結果について報告する.