著者
長谷川 幹雄
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.113-117, 2017-10-01 (Released:2017-10-01)
参考文献数
11

近年,イジングハミルトニアンのエネルギー最小化を利用した最適化問題の解法が検討されている(S. Utsunomiya et al., Optics Express 19, 2011).また,そのような手法を大規模に実装する技術の研究も進んでいる(T. Inagaki et al., Science, 234, 2016).本稿では,このようなハードウェアで実現する量子ニューラルネットワークを用いた組合せ最適化アルゴリズムを検討する.対象とする組合せ最適化問題の目的関数は,イジングスピンの相互結合に実装することとなる.相互作用によるエネルギー最小化を用いた最適化問題の解法は,Hopfield-Tank Neural Network を用いた従来研究において様々な組合せ最適化問題に適用されてきた.本稿では,Hopfield-Tank Neural Network を用いた巡回セールスマン問題の解法を,量子ニューラルネットワークで動作させる方法を説明する.シミュレーション結果を示しながら,提案手法の有効性を示す.
著者
村上 誉 石津 健太郎 伊深 和雄 松村 武 児島 史秀 矢野 博之 長谷川 幹雄 原田 博司 森川 博之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.490, pp.237-242, 2015-02-25

ホワイトスペースLTE方式において,実トラフィック量に応じて動的に基地局と端末の双方の通信方式やパラメータを変更することでネットワークのキャパシティを向上させる手法を提案してきた.しかし,本手法は各ユーザへのリソースの分配までは考慮していないため,十分な性能を引き出すためにはLTE基地局のスケジューラが整合したリソース配分を行う必要がある.そこで本稿では,既存のProportional Fair方式をもとに各ユーザの実トラフィック量に合わせたリソースブロックの割り当てを行う改良方式を提案し,計算機シミュレーションによりその有効性を示す.