著者
林 罠生 伊藤 嘉彦
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.12, pp.1965-1971, 1989-12-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
25
被引用文献数
2

光学活牲ホスフィン配位子を含む遷移金属錯体を触媒とする不斉合成の研究を行った。光学活性フェロセニルポスフィンは,その側鎖上に各種の官能藩が導入できる独特の構造をしており,以下に示す触媒的不斉合成で,それぞれの触媒反応,反応基質に適合した官能基を有するフェ群セニルホスフィンを用いることにより,高い立体選択性を示した。1)金触媒不斉アルドール反応-β-ヒドロキシ-α-アミノ酸の不斉合成。2)ロジウム触媒による三置換アクリル酸の不斉水素化。3)パラジウム触媒アリル位不斉アミノ化およびアルキル化。4)パラジウム触媒不斉ヒドロシリル化一アリルシランの不斉合成。5)ニッケル触媒クロスヵヅプリングによる軸不斉ビナフチルの不斉合成。また,パラジウム触媒を用いたα,β一不飽和ケトンの不斉ジシリル化によるβ一ヒドロキシケトンの不斉合成やロジウム触媒によるスチレン誘導体の不斉ヒドロホウ素化など薪しいタイプの触媒的不斉合成を開発した。
著者
鈴木 丈一郎 清水 伸宏 千 錫男 曽 振江 藤井 美弥 伊藤 嘉彦 関 規子 渡辺 孝章 新井 高 中村 治郎
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.929-938, 1992-12-28
被引用文献数
16 2

本研究は,代表的な電動歯ブラシ4種と手用歯ブラシ1種のプラーク除去効果とブラッシング圧について比較検討した。実験は,被験者に本学保存科医局員15名を用い,ブラッシングを行わせ,前後のプラークのスコアーを測定し,プラーク除去率を算出した。ブラッシング圧は渡辺のブラッシング圧測定装置を一部改良し測定した。また,術前術後のO'Learyらのプラークスコアーと為害作用などについてのアンケート調査を行い以下の結果を得た。(1)プラーク除去率は,各種歯ブラシ間に統計学的に有意差は認められなかった。(2)ブラッシング圧は,パワーハブラシ^[○!R]とINTERPLAK^[○!R],プロクトレギュラー^[○!R]とINTERPLAK^[○!R]間に,有意差が認められた(P<0.05)。(3)電動歯ブラシでも,隣接面のプラーク除去は不十分であった。(4)振動型の電動歯ブラシに比べ反転型のほうが歯肉に擦過傷を起こし易かった。