- 著者
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伊藤 弘明
岩崎 基
- 出版者
- 順天堂大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2016-04-01
乳がん症例・対照401ペアにおける有機フッ素化合物(PFASs)の異性体別の血清中濃度を四分位等でカテゴリー化して独立変数とし、乳がん罹患の有無を従属変数として多変数調整オッズ比を算出したところ、19種類のPFASsの血清中濃度と乳がんリスクの間に有意な負の関連を認めた。分岐鎖のあるペルフルオロトリデカン酸(PFTrDA)では血清中濃度が中程の群において乳がんリスクの有意な増加を認めた一方、分岐鎖のないPFTrDAでは有意な負の関連を認めた。また、対照群における横断研究を別途行い、重回帰分析により18種類のPFASsの血清中濃度と末梢血白血球DNAメチル化レベルの間に有意な正の関連を認めた。