- 著者
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芹澤 慎一郎
伊藤 朋之
- 出版者
- 日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
- 雑誌
- 理論応用力学講演会 講演論文集 第63回理論応用力学講演会
- 巻号頁・発行日
- pp.193, 2014 (Released:2015-02-24)
粉粒体流動に関しては,粘性流体におけるナビエ・ストークス方程式に相当する構成方程式が確定していない.粉粒体が構成粒子から成る微細構造を有していることから極性流体理論に基づくモデルが提案されているが,実用に至っていない.本報告では,流氷群の解析のために提案されたHiblerの粘塑性モデルを極性流体理論に基づいて拡張し,巨視的な特徴量としての粉粒体の摩擦角,および微視的な特徴量しての粒径をパラメータとして含む粉体流動モデルを提案した.また,Smoothed Particle Hydrodynamicsを用いた数値解析を通じて,提案したモデルに対する各パラメータの影響を検討した.その結果,粒粒体の流動に際して回転運動と並行移動を伴う流動部と非流動部に別れる現象を提案した流動モデルによって再現した.また,粉粒体の巨視的特性として内部摩擦角に依存した安息角の形成,ならびに微視的特性として極性流体の特徴長さである粒径と流動性の関係性を示した.