- 著者
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野口 佑太
伊藤 真里奈
伊藤 卓也
川村 直人
- 出版者
- 一般社団法人 日本透析医学会
- 雑誌
- 日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
- 巻号頁・発行日
- vol.54, no.3, pp.141-147, 2021 (Released:2021-03-28)
- 参考文献数
- 23
軽度認知障害を呈する血液透析(HD)患者8名に対し,N‒backトレーニングを1回20分,週3回,HD中に5か月間実施した.Mini‒Mental State Examination(MMSE),日本語版Montreal Cognitive Assessment(MoCA‒J),ベントン視覚記銘検査(BVRT),視覚性抹消課題(VCT),Symbol Digit Modality Test(SDMT),Paced Auditory Serial Addition Task(PASAT)を介入前と介入5か月後,介入終了から6か月後(フォローアップ)の計3回評価した.PASATにおいて介入前から介入後,介入前からフォローアップで有意な改善を認め,BVRTでは介入前からフォローアップで有意な改善を認めた.透析中のN‒backトレーニングは,MCIを呈するHD患者のワーキングメモリの改善に有用であることが示唆された.