- 著者
-
伊藤 翔子
高橋 正倫
石川 大
- 出版者
- 公益社団法人 日本薬学会
- 雑誌
- ファルマシア (ISSN:00148601)
- 巻号頁・発行日
- vol.53, no.11, pp.1077-1081, 2017 (Released:2017-11-01)
- 参考文献数
- 11
- 被引用文献数
-
1
近年の腸内細菌分析法の発展により,腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)と様々な疾患との関連が明らかになってきた.潰瘍性大腸炎(UC)もdysbiosisの関与が疑われる疾患の一つであり,dysbiosisを是正する手段として便移植(FMT)に注目が集まっている.しかし,UCに対するFMTの有効性は未だ確立されていない.本稿ではUCに対するFMT,特に抗菌薬療法(AFM療法)をFMTの前治療として併用する抗菌薬併用便移植療法(A-FMT)について概説する.