著者
佐藤 光雄 高橋 正嗣
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-6, 1968-11-29 (Released:2010-06-28)
参考文献数
9

1. ひげを先端から約1/2のところで切断すると, 18時間後には傷口は表皮によって完全におおわれ, 中心血管の切り口も血塊栓によってふさがれてしまう。2. 切断後5日目になると, 切断端付近の表皮下間隙の大半を領していた血塊と, 上記の血塊栓は次第に吸収され, これらの部分は結合組織由来の細胞によって占められる.この細胞群が再生芽とみなされる。3. 平滑筋層の再生は主として再生芽細胞の平滑筋細胞への分化によって起り, これに既存の平滑筋細胞の分裂が一部あずかっている.4. 中心血管の再生は, 既存の内皮細胞の分裂増加によらず, 再生芽細胞の内皮細胞への分化にもとづくものと考えられるが, 今後なお検討の要がある.5. 再生部の表皮に終末球が出現する時期は切断の10日目以後であり, 25日目には再生部の組織構造が正常部のそれとほぼ等しくなる.再生部の伸長速度は1日あたり平均0.06mmであった.6. 本種では, 再生部付近の表皮はもちろん, 結合組織にも分裂像が明らかに認められる.
著者
佐藤 光雄 西野 健二 青木 一夫
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.49-53, 1997
被引用文献数
2

In those days, there is many broadcasting format. Adjusting this situation, Our Fuji Television designed and operate brand new production studio which is possible to product not only ordinary NTSC but also HDTV. We think, main purpose of this studio is NTSC, but it is possible to adapt to HDTV and EDTV. We decided to use D2 Serial signal (SMPTE 259M) or HD SDI as incoming and outgoing video signal from studio to create completedigital process system of whole station which is included transmission and camera system. But in order to be easy to transform video format, we installed HD digital video mixer and D1 video router as main equipment of this studio.
著者
佐藤 光雄 片桐 康雄
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4-6, pp.169-175, 1966-07-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
11

1. 全長20mm及び35mmのナマズの稚魚の下あごひげの再生経過と3種の琶琵湖産ナマズ類の下あごひげの組織構造を調べた。2. 20mm稚魚においては永存ひげも一時ひげもその再生経過には差異がなく, ひげ切断後約6時間で傷口は表皮によって完全におおわれ, 12時間後には軟骨支柱の再生芽が形成され, 切断後5日目で対照のひげと同じ長さ及び組織構造をもつにいたる。3. 35mm稚魚の永存ひげの再生は, 再生に幾分多くの日時を要する点を除くと, 20mm稚魚のそれとほとんど変りがない。4. 35mm稚魚の一時ひげは退化の兆しをみせていたが, このひげを切断した場合, 傷口が切断後1日目にしてようやく1層の表皮でおおわれるだけで, 軟骨膜細胞の切断端への移動はみとめられない。5. ビワコオオナマズの下あごひげはナマズ及びイワトコナマズのそれに比して短少で発達が悪いが, その組織構造においてはこれら3種間にほとんど差異がない。
著者
佐藤 光雄
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.220-224, 1977-03-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
17

カジカ科に属するイソバテングウは頭部に11本のひげをもっている.各ひげは表皮, 真皮および支軸の3部からなる.表皮層には終末球のほかに, 顆粒細胞および先端のとがった長円筒形細胞がみられる.ひげ内部の支軸は弾性軟骨からなるように考えられたが, 今回の観察からは決定できなかった.上記のひげのほかに, あまり目立たない短かいひげや, 極めて短かいひげ様突起が頭部に認められる.これらの組織構造は, 上述のひげのそれとほぼ同じである.この魚のひげは, その構造からBaecker (1926) のfiexible typeに属する.この魚のひげは随意的に動かされなく, 索餌などの活動において, ナマズやヒメジのひげ程には, 顕著な働きをしないのであるまいかと推測される.