著者
佐藤 和艮
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.42-46, 1981

音叉の振動エネルギーの一部分は音のエネルギーとして空気中に放出される.また,音叉に共鳴箱を近づけると大きな共鳴音が聞こえる.この場合には音叉のエネルギー消費は当然大きくなり,振動の減衰も早くなる.音叉の振動エネルギーが消費される行く先として,(1)音叉から直接空気中に放出される音のエネルギー,(2)音叉の内部吸収などによるロスエネルギー,(3)共鳴箱の効果によって放出されるエネルギー,の3種類が考えられる.そこで,音叉が1周期振動する間に消費されるこの3種類のエネルギーの割合を求める実験を行った.そのために,共鳴箱の有無及び空気の有無による音叉の減衰時間のちがいを測定した.その結果の一例として,音叉の消費エネルギーは先の順番でおおよそ1:5:22の割合となった.また,共鳴箱のある場合に音叉の音の可聴時間が共鳴箱のない場合の時間に比べて長く感じることがありうることを実験データを使って解析した.なお,減衰時間の測定は,音叉の振幅が半減する間の振動の回数を自動的に数える装置を考案して行った。
著者
佐藤 和艮
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.356-357, 1996

最近,科学教育が学校の中だけにとどまらず,広く社会活動としても実施されるようになってきた。代表的なものとして「青少年のための科学の祭典」の全国ツアー,物理教員サークルの地域における「親と子の科学広場」の開催,大学の子供向け公開講座「科学実験教室」の開催,博物館での「実験教室」,さらに自宅を実験室に改造して子供達を集め実験広場にしている活動などがある。様々な形態をとりながらも,いずれも意義深い貴重な活動として賞賛される。筆者も小規模ながら,名古屋の「でんきの科学館」において「中学生のための第2土曜でんき実験くらぶ」という実験教室を1993年2月から実施しているので,その内容を報告し読者からの助言を期待したい。
著者
佐藤 和艮
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.42-46, 1981-02-28 (Released:2017-02-10)

音叉の振動エネルギーの一部分は音のエネルギーとして空気中に放出される.また,音叉に共鳴箱を近づけると大きな共鳴音が聞こえる.この場合には音叉のエネルギー消費は当然大きくなり,振動の減衰も早くなる.音叉の振動エネルギーが消費される行く先として,(1)音叉から直接空気中に放出される音のエネルギー,(2)音叉の内部吸収などによるロスエネルギー,(3)共鳴箱の効果によって放出されるエネルギー,の3種類が考えられる.そこで,音叉が1周期振動する間に消費されるこの3種類のエネルギーの割合を求める実験を行った.そのために,共鳴箱の有無及び空気の有無による音叉の減衰時間のちがいを測定した.その結果の一例として,音叉の消費エネルギーは先の順番でおおよそ1:5:22の割合となった.また,共鳴箱のある場合に音叉の音の可聴時間が共鳴箱のない場合の時間に比べて長く感じることがありうることを実験データを使って解析した.なお,減衰時間の測定は,音叉の振幅が半減する間の振動の回数を自動的に数える装置を考案して行った。