著者
塚越 奈美 秋山 麻実 志村 結美 川島 亜紀子 小島 千か 渡邊 文代 佐藤 和裕
出版者
山梨大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践学研究 : 山梨大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 = Journal of Applied Educational Research (ISSN:18816169)
巻号頁・発行日
no.25, pp.1-9, 2020-03

本研究は,山梨大学附属図書館子ども図書室に利用者はどのような魅力を感じているのかを探るものである。この目的のために,子ども図書室の主な利用者である山梨大学教育学部附属幼稚園児の保護者を対象に,利用状況や利用目的などについてたずねる質問紙調査を実施した。その結果,年中児・年長児の家庭では6割を超える利用があり,利用の主な目的は図書を読んだり借りたりという本に親しむ活動が中心であることが確認された。子ども図書室独自の魅力としては,運営に携わる学生ボランティアとの交流や室内に常備されている折り紙等を使った工作活動が挙げられた。また,子ども同士・大人同士のコミュニケーションスペースとして活用されていることも示され,静かに本に親しむ場でもあり,利用者の交流の場でもあるという2つの機能が共存していることが明らかになった。調査結果を関係教職員と学生ボランティアで共有し,今後の運営の充実につなげていきたい。