著者
大薗 洸亮 佐藤 愛斗 大江 秋津
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.111-114, 2017

日本の石油化学産業は、多くの導入した技術を基に自社開発を進め、競争優位を獲得してきた。本研究は、技術導入が研究開発能力に与える影響のメカニズムの実証を目的とする。分析では、2009年と2013年における石油化学産業の技術導入データを利用したネットワーク分析後に、パネルデータによる統計分析を行った。その結果、技術導入が組織の研究開発能力に与える正の影響と、その限界効果を実証した。同一企業から技術を導入したことにより形成される外部知識ネットワーク効率性が、研究開発能力に与える影響も同様であった。以上より、技術導入がもたらす効果の背景に、外部知識ネットワークを活用した技術知識移転がある可能性を実証した。
著者
佐藤 愛斗 大薗 洸亮 大江 秋津
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2017年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.40-43, 2017 (Released:2017-05-31)

本研究は、特許が組織の外部ネットワーク形成に与える影響を実証した。特許は、企業の製品イノベーションを起こすための研究開発能力の指標となる。石油化学企業の技術導入データを利用して、ネットワーク分析を複数年行った。さらに算出されたネットワーク分析指標と企業情報を組み合わせて、パネルデータによる統計分析を行った。その結果、登録特許数が多いほど、組織の外部ネットワーク形成において、組織が持つネットワークのサイズと効率性が促進された。これにより、研究開発能力が高い企業ほど、技術導入に関する外部ネットワークから獲得できる知識の多様性が高いうえに、効率的に獲得できるネットワークを持つことを実証した。