著者
佐野 博之
出版者
小樽商科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

この研究の目的は、財政的外部性を伴う地域間競争で長期的に優勢となる政策策定者の選好のタイプについて調べることである。そのために、間接的進化アプローチを用いて、地方政府間の支出競争の簡単なモデルを構築した。Edwards and Keen(1996)に従い、政策策定者の選好は住民の厚生と政策策定者にのみ便益をもたらす財政的余剰によって定義されるものと仮定した。選好のタイプは進化的均衡として内生的に決定されるものとし、純粋にbenevolentな政策策定者は長期的に生き残れないことと、住民の厚生がナッシュ均衡と比較して小さくなることを示した。しかしながら、現時点でこの研究は完成していない。