著者
高橋 徹 臼井 敏夫 藤島 豊久 大木 真人 佐野 博昭 小定 弘和
出版者
The Remote Sensing Society of Japan
雑誌
日本リモートセンシング学会誌 (ISSN:02897911)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.360-366, 2016-09-20 (Released:2017-03-24)
参考文献数
10
被引用文献数
2

The L-band synthetic aperture radar (SAR) satellite, ALOS-2 (Daichi-2), has a capability for educational purposes. The radar aboard ALOS-2, named PALSAR-2, has a wavelength of 24 cm, compatible with a makeable reflector size for children. In addition, as the spatial resolution of the radar is approximately 3 m, children can easily draw a letter in the radar image by deploying their own reflectors in the schoolyard. We have developed a sufficiently reflective corner reflector (CR) that can be easily built by children. In experiments, we clarified that ALOS-2 can detect reflected waves from a CR with a side length of three times the radar wavelength. We also developed free software that enables children and their educators to analyze most earth observation satellite data including ALOS-2 PALSAR-2 data. In 2014, we established an educational program called “Let's expose ourselves on Daichi-2 data” with the YAC-J (Young Astronauts Club Japan) and EORC (Earth Observation Research Center), JAXA. We have also held seminars for educators in various places in Japan. As a result, more than 20 groups have implemented the program. We conclude that this program enables children and their educators to feel a connection to space and fosters their interest in their native environments.
著者
小佐野 博史
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.2022-055, 2023 (Released:2023-02-03)
参考文献数
1

本稿は,令和3年8月に行われた第6回日本薬学教育学会シンポジウム「どう伝える?医療プロフェッショナリズム~医学部のこれまでと薬学部のこれから~」で発表した「薬学部におけるプロフェッショナルを考える―卒業時にどこまで到達するか―」という講演の内容をまとめたものである.帝京大学薬学部では,ディプロマ・ポリシー(DP)に「プロフェッショナリズム」という言葉を用いている.現行(平成25年度改訂版)の薬学教育モデル・コア・カリキュラムには含まれていないが,DPに使用した以上,1年生から考えさせなければならない.しかし,プロフェッショナリズムとは,大きな一般的概念の下に,〇〇におけるプロフェッショナリズム,という具体性のある場を繋げて考えてゆかなければならないものであり,この〇〇にはとても多くの場が含まれる.国家資格のない学生に,プロフェッショナルという概念をどのように伝えるか,筆者が薬学6年制教育の開始以来,考え続けてきた「大学における薬学生のプロフェッショナリズム」についての概略と教育に用いた方法を紹介し,今後の教育をどう発展させるか,という私見を込めて記載した.
著者
佐野 博之 白松 俊 大囿 忠親 新谷 虎松
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

本稿では確率モデルを用いてWebブロックの役割推定手法について述べる.Webページ中に存在する閲覧者にとって意味的にまとまりのある単位を,本研究ではWebブロックと呼ぶ.Webブロックには様々な役割が存在する.Webページから主要部分を抽出するためには,そのWebページ中に存在するWebブロックの役割を推定する必要がある.ベイズ分類器を作成し,Webブロックが持つ役割の推定を試みる.
著者
佐野 博之
出版者
北海道大学大学院経済学研究院
雑誌
經濟學研究 (ISSN:04516265)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.19-49, 2020-01-17

アリンガムとサンドモによる脱税のモデルは多くの実証研究を誘発し,それらは理論分析の結果のいくつかが現実と乖離していることを明らかにした。特に,理論分析により予測される社会の平均脱税額は現実をはるかに上回ることから,納税者は金銭的動機だけで脱税額を決定していない可能性が示唆された。これに対して,理論モデルは非金銭的動機をもたらす心理費用を納税者の効用関数に組み込んで分析することで現実との乖離を説明しようとし,実験室実験を中心とした実証研究は心理費用が納税者の行動に影響していることを強く示唆してきた。本稿ではまず,アリンガムとサンドモ以降の脱税研究を,理論と実証の両面からサーベイする。最近の脱税研究は,他の納税者の行動の観察を通じて心理費用が変化するような社会的納税者に注目している。このような社会的納税者が存在すると,税情報公開が脱税抑止のための有効な手段になる可能性があるため,税情報公開の効果を調べた実験室実験が数多く行われている。本稿では,これまでの脱税研究とそれらの実験室実験の結果を基に理論モデルを構築し,税情報公開の効果を分析する。さらに,このような理論分析の限界を示す。
著者
佐野 博己
出版者
日本国際情報学会
雑誌
国際情報研究 (ISSN:18842178)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.9-20, 2021-12-25 (Released:2021-12-25)
参考文献数
36

The aim of this study is to clarify the process of development and expansion of the High School Division of public special needs schools in Hokkaido. In this study, this process was divided into five periods: "creation period", "expand period", "development stage I", "development stage II", and "fulfillment period".A system called "Hokkaido method" was confirmed during the "expand period". In this system, people with mild disabilities are given educational opportunities, while people with severe disabilities are housed in colonies. This system was born from the characteristics of Hokkaido, such as "having a vast administrative area" and "low population density". This system was dismantled by expanding upper secondary education for children with disabilities in "development stage I" and "development stage II".This example shows that the education policy for upper secondary education for children with disabilities was established through coordination between national policy and regional reality.
著者
佐野 博己
出版者
日本国際情報学会
雑誌
国際情報研究 (ISSN:18842178)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.47-57, 2019-12-24 (Released:2019-12-24)
参考文献数
9

I conducted a nationwide survey to inquire about the skills needed for sufficient performance of SpecialNeeds Coordinators in Japanese Public High Schools. As a result of statistical analysis, it is shown that therequired skills of sufficient coordinators are composed of four abilities: the ability to collaborate with others, the ability to lead others, the ability to support others, and the ability to plan. It became clear, however, that most coordinators lacked confidence in their proficiency with these four abilities, which require specialized knowledge. In particular, coordinators lacked the ability to plan, especially in creating two crucial documents called the “Individual Instruction Plan”, and the “Individual Educational Support Plan”. Additionally, incompetent planning abilities negatively affect the proficiency of the three other abilities. Coordinators need to improve on their ability to plan to improve the other three skills as well.The “Individual Instruction Plan” and the “Individual Educational Support Plan” are both documents that form the basis of reasonable considerations for students by schools. The Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology is calling not only to create a plan, but also to implement, evaluate, and improve the planning process. However, many high schools are failing to reach this outcome, and improvements in this process are shown to develop.
著者
岸本 成史 小佐野 博史 奥 直人 渡邊 真知子 安藤 崇仁 厚味 厳一 板垣 文雄 大藏 直樹 岩澤 晴代 長谷川 仁美 長田 洋一
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.5, 2021

<p>帝京大学薬学部では,4年次に統合型の演習科目「薬学統合演習1」を開講し,約300名の学生を対象に講義室内で薬物治療症例の問題基盤型学習を行っているが,2020年度はCOVID-19のパンデミックによりオンライン形式での遠隔授業として行うことになった.オンライン授業はオンライン会議システムと学習管理システムを組み合わせて用いて実施し,症例検討のスモールグループディスカッションはオンライン会議システムのブレイクアウトルーム機能を利用して行った.また,症例シナリオや授業の実施内容を極力変えず,履修者全員が確実に授業に参加できるよう考慮して授業を行った.授業終了後に学生が得られたと感じた学修成果や授業の満足度は,従来の授業と比べて差異がなかったことから,本演習をオンライン形式で行った場合でも,対面形式と遜色ない学修成果が得られたものと考えられた.</p>
著者
山田 幹雄 松島 保志 佐野 博昭 奥村 充司
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 = Proceedings of JSCE (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.637, pp.165-175, 1999-12-20
参考文献数
24

本研究では建設副産物の有効利用の一環として, また, 補修周期の延伸化の一策として, 再生混合所に搬入したアスファルトコンクリート発生材の一次選別時に生じるグリズリフィーダ通過材を活用した路床構築の可能性について検討した. 模擬路床の構築試験に先立ち, 室内で粒径を揃えた材料を安定材とともに試料土に加えて<i>CBR</i>や一軸圧縮強さの推移を調べたところ, 混入量を多くするほど安定処理効果は大きくなることが確かめられた. さらに, 構築試験および事後試験からは, 粒度組成にかかわらず舗装の施工基盤として具備すべき締固め度や支持力は十分に確保されること, 改良路床土の固化の進行には路床温度が関与すること, 耐水性を通常の安定処理土と比較してもとくに遜色のないことが示された.
著者
佐野 博敏
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.52-64, 1965-01-15 (Released:2010-07-21)
参考文献数
51
被引用文献数
1 1
著者
山田 幹雄 谷口 克也 奥村 充司 佐野 博昭 宮本 正規
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.714, pp.179-190, 2002-09-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
23

国内に点在する牡蠣養殖地では, 剥き身収獲後に発生する殻の野積み量と転用量との間に不均衡を生じている所も多くみられ, そのような産地では周辺環境の保全のみならず, 地場産業の振興を図る上からも殻の効率的な処理, 加工策の確立が急務の課題となっている. 本研究では能登半島七尾湾沿岸の養殖地を対象に, 破砕した牡蠣殻を現地のアスファルト舗装の路床構築に活用することを念頭に置いて, 実施工に先立つ室内試験および模擬路床の構築試験を行ったところ, 殻片混入の有無は安定材を添加して締固めた有機質粘土のCBRや強度発現過程に直接関与しないこと, 殻片を2割程度混入することで路床のトラフィカビリティは向上し, 併せて安定処理効果も大きくなるなどの結果が得られ, これより, 薄片状を呈する殻材であっても現道の路床改良工事に利用できる可能性は高いと判断した.
著者
小佐野 博史
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.2020-079, 2021 (Released:2021-05-13)

本稿は,令和元年8月に行われた第4回日本薬学教育学会大会(大阪)のシンポジウム13で発表した「大学主体の実務実習の在り方を考える」という講演の内容をまとめたものである.内容は以下の3項目である.1)「6年制教育の目的と大学主導の実務実習の位置づけ」では,学校教育法に戻り,6年制薬学教育の目的について確認した.2)「全大学教員による実務実習,臨床教育への関与」では,平成25年度のカリキュラム改定により4年までの教育は「臨床準備教育」と位置付けられ,学年進行に応じて臨床能力,問題解決能力につながる構造的な体系を科目間で共有する授業体系を構築することが必須であることを述べた.3)「今後,大学が真剣に考えなければならないこと」では,参加・体験型実習でいかに充実した臨床教育を大学主導で構築するかについて提案を行った.
著者
加藤 活大 西村 大作 佐野 博 片田 直幸 杉本 吉行 野場 広子 芳野 充比古 佐守 友康 三谷 幸生 武市 政之
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.87, no.9, pp.1829-1836, 1990 (Released:2007-12-26)
参考文献数
25

アルコール性肝障害271例の長期予後を検討した. 生命予後は肝硬変が最も悪かつた (10年生存率: 23.8%). とくに多飲酒を続けた肝硬変は消化管出血死が多いことを反映して, 予後不良であつた. 肝細胞癌発生は肝硬変にほぼ限られ, その5年発生率は16.3%であり, 禁酒群の方が高い発生率を示した. 多飲酒継続の非硬変66例には反復肝生検を行い, 平均4年弱の経過で肝硬変移行率は30.3%であつた. 以上より, 多飲酒継続はアルコール性肝障害を進展させ, 生命予後の悪化をもたらすといえる. 肝硬変のみの検討でも禁酒は生命予後を全体的に改善したが, 肝細胞癌発生の危険性も高めるので, 肝硬変に移行する前に禁酒に導くことが大切である.
著者
重松 武史 牧尾 健司 中村 拓生 佐野 博之 上村 健登 西庵 良彦 宮本 孝
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.52, no.10, pp.593-598, 2019 (Released:2019-10-30)
参考文献数
17

症例は75歳男性, 透析歴は17年. 2年前よりγ線滅菌PS膜によるOn-LineHDFを施行し, 安定した経過であったが, ある時期から開始直後に収縮期血圧が70mmHg台へと低下し気分不良を伴う透析困難症となった. まずPS膜の不適合を疑い, HDモードに変更し, CTA膜やEVAL膜 (いずれもγ線滅菌) と膜素材や抗凝固薬を変更したが改善には至らなかった. 治療初期に除水速度=0mL/hやECUMも試したが血圧低下を防ぐことはできなかった. BV計でBV波形を観察したところ, 治療開始直後に異常に上昇する波形が得られ, 膜の不適合が原因で血管透過性が亢進していると判断した. γ線滅菌膜ではなく高圧蒸気滅菌PS膜に変更したところ, 血圧低下や気分不良は消失し安定した治療が行えた. BV波形も異常波形ではなくなった. 今回は同一素材で滅菌法が異なる膜への変更が有効であり治療条件は滅菌法も意識することが重要である. また治療条件変更の有効性の判定に, BV計の波形観察が有用であった.
著者
稲積 真哉 眞鍋 磨弥 大津 宏康 佐野 博昭
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.369-379, 2015

海面廃棄物処分場において護岸として施工される遮水工には,その強度や施工性に優れる鋼(管)矢板による鋼製遮水工が多く利用されている。既往の研究において,実験や調査から鋼製遮水工の耐久性や遮水性能はその機能を十分達成する評価が得られている。また,鋼製遮水工の遮水性能を評価する上で重要となる継手箇所の遮水材に関しても,様々な手法により長期的な性能評価が行われている。しかしながら,鋼材箇所の劣化を考慮した遮水性能の評価は進んでいない。本研究では鋼製遮水工の信頼性劣化評価を行い,その結果を基に意思決定基準としてライフサイクルコスト(LCC)を求め,海面廃棄物処分場の補修工法の選定等への活用を検討している。
著者
佐野 博也 杉之原 広次郎 サノ ヒロヤ スギノハラ コジロウ Hiroya SANO Kozirou SUGINOHARA
雑誌
福山大学工学部紀要
巻号頁・発行日
vol.15, pp.1-7, 1993

Experimental investigation was made on electromagnetic noise radiated from a digital IC package on a printed circuit board with a ground plane, which simulates a multi-layer printed circuit board. We found that the principal radiation source on a printed circuit board with a ground plane is a loop composed of pins of an IC package, Vcc-pin and GND-pin, and the ground plane on the board. The loop stand out perpendicular from the board. It was also shown that the use of surface mounted devices (SMD) are effective to reduce the electromagnetic radiation from this loop. Use of a small outline package (SOP) gives radiation power 8.3 dB less than the case of a DIP package.