著者
水野 繁 倉田 耕治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
巻号頁・発行日
vol.95, no.599, pp.185-192, 1996-03-19

網膜から外側膝状体への神経の投射の, 自己組織的な形成を説明する新しいモデルを提案する. Meisterらによる発達中の網膜に関する生理学的知見に基づき, 網膜を進行波を生じる左右2枚の神経場としてモデル化し, 外側膝枕体は, その3次元構造のうちの2次元は進行波を生じるような結合, それに垂直なもう1次元にはメキシカンハット型の競合結合を仮定し, 次に挙げるこの神経投射の2つの特徴の形成を説明する. 1つは, トポグラフィックな投射で, もう1つは外側膝状体はいくつかの層から成っており, 各々の層は眼優位性を有するということである.
著者
伊達 章 倉田 耕治
出版者
宮崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

画像,音声,自然言語,塩基配列などの大規模データに対し,確率モデルを構築し,認識,予測など確率推論を行なうことが,計算機性能の急速な向上に伴い可能になっている.ベイズ推論の本質の一つは,データを観測した後の事後確率分布の利用にあるが,その分布の構造については不明な点が多く,分布が奇妙な構造をもつことは十分考えられる.本研究では,事後確率分布から多数のサンプルを生成することで,事後確率分布の構造を反映した意味のある推定量を求める手法を開発した.単純な隠れマルコフモデル,格子型マルコフ確率場を用いて計算機実験をおこない,本手法の有効性を確認した.