著者
廣瀬 孝 菊地 徹 横澤 幸仁 内沢 秀光 櫛引 正剛 奈良岡 哲志
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会論文誌 (ISSN:18831648)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.310-317, 2008 (Released:2009-03-26)
参考文献数
16
被引用文献数
1

本研究は,リサイクルが求められている廃ペットボトルとホタテ貝殻を複合した新たな素材の基本的特性評価を目的として行った。具体的内容として,1) 加熱によるホタテ貝殻含有有機基質やホタテ貝殻の物性変化の確認,2) 複合した際の成形品表面の観察や黄色度およびその強度性能について,一般的にフィラー (充填剤) として用いられている炭酸カルシウムを複合した材料との比較を行った。その結果,加熱によるホタテ貝殻含有有機基質の熱分解に起因するホタテ貝殻の黄色度変化は,炭酸カルシウムのそれよりも大きいことがわかった。また,廃ペットボトルとホタテ貝殻を複合した材料の表面は,ホタテ貝殻に存在する有機基質の熱分解ガスに起因する発泡痕等は見られなかったものの,炭酸カルシウムと複合したものと比較して黄色度の高い成形品となった。強度性能は,ホタテ貝殻を複合した方が炭酸カルシウムを複合したものよりも高い値を示した。これらの結果より,廃ペットボトルとホタテ貝殻の複合材料は,炭酸カルシウムと複合したものと比較して,黄色度は高いものの表面に発泡痕等がなく,強度性能は高いことが明らかになった。
著者
高谷 芳明 内沢 秀光 松江 一 奥崎 文一 鳴海 文昭 佐々木 甚一 石田 邦夫
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Biological and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:09186158)
巻号頁・発行日
vol.17, no.6, pp.846-849, 1994-06-15 (Released:2008-04-10)
参考文献数
13
被引用文献数
20 26

Squid ink, which has little commercial use and is usually discarded, was extracted using a Tris-HCl buffer (pH 6.8). The extract was fractionated using DEAE Sephacel ion-exchange chromatography and Sephacryl S-300 gel filtration to give a peptidoglycan fraction which exhibited strong antitumor activity against Meth-A fibrosarcoma in BALB/c mice following intraperitoneal administration. The fraction was composed of 7.8% peptide, 57% polysaccharide and 30% pigment. The polysaccharide component had a unique structure with equimolar ratios of GlcA, GalNAc and Fuc. Since the fraction has no direct cytotoxic effect on Meth-A cells, inhibition of tumor growth may be due to stimulation of host-mediated responses.