著者
内田 彬浩 林 高樹
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.17, no.6, pp.209-222, 2018-12-25 (Released:2018-12-25)
参考文献数
22
被引用文献数
1

日本の購入型クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」のデータを用いた実証分析を行い、米国の「Kickstarter」を対象とした研究と比較した結果、以下の3 点が明らかになった。第一に、日米ともに目標金額と募集日数の増加により資金調達の成功率が下がり、積極的なPR により成功率が上がる。第二に、動画の使用が成功率向上に有効とした米国での研究結果に対し、日本では動画が成功率に影響を与えるとは言えない。第三に、日本では首都圏に所在する資金調達者が実施したプロジェクトの成功率が高い。これらは、今後の日本のクラウドファンディングの発展過程の理解に資すると考えられる。
著者
内田 彬浩 伴 正隆
出版者
日本ベンチャー学会
雑誌
日本ベンチャー学会誌 (ISSN:18834949)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.31-45, 2022-03-15 (Released:2023-04-26)

本研究では、購入型クラウドファンディングによる資金調達の複数の成功パターンと望ましい価格設定に関する定量的なエビデンスを提示する。購入型クラウドファンディングは市場規模の拡大や活用方法の多様さから、学術的・実務的な関心が高まっており、特に資金調達の成功要因に関する実証研究の蓄積が進んでいる。しかし、従来は資金調達が成功に至るパターンは単一であるという暗黙の仮定のもと実証分析が行われてきた。本研究では、日本の大手購入型クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」のデータと潜在クラスモデルを用いて、資金調達の成功パターンを類型化し、望ましい価格設定に関する示唆を導出した。また従来の研究と比較して、より良く資金調達の成功要因を説明するモデルを提案した。この結果は購入型クラウドファンディングの性質に対する理解を深めることに加え、資金調達における個別具体的な指針の立案に活用可能である。
著者
内田 彬浩 林 高樹
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
pp.0180113a, (Released:2018-12-07)
参考文献数
22

日本の購入型クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」のデータを用いた実証分析を行い、米国の「Kickstarter」を対象とした研究と比較した結果、以下の3 点が明らかになった。第一に、日米ともに目標金額と募集日数の増加により資金調達の成功率が下がり、積極的なPR により成功率が上がる。第二に、動画の使用が成功率向上に有効とした米国での研究結果に対し、日本では動画が成功率に影響を与えるとは言えない。第三に、日本では首都圏に所在する資金調達者が実施したプロジェクトの成功率が高い。これらは、今後の日本のクラウドファンディングの発展過程の理解に資すると考えられる。