著者
前原 淳史 マエハラ アツシ Maehara Atsushi
出版者
同志社大学人文科学研究所
雑誌
社会科学 = The social sciences (ISSN:04196759)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.277-305, 2018-08

論説(Article)現在までに膨大な研究の蓄積がある日露戦争であるが,その開戦原因に関して未だ万人に受け入れられるような定説が確立してはいない。そこで真の原因を明らかにするために,私は「七博士事件」に注目した。この事件は日露戦争直前に起こり,開戦世論形成に多大な影響を与えたとされるが,現在までにその研究はごく限られたものしか存在していない。そのため本稿では,七博士事件の全体像の一端を明らかにすることで日露戦争開戦原因研究に一石を投じることを試みた。
著者
金堀 哲也 岡本 嘉一 小倉 圭 前原 淳 島田 一志
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.217_2, 2017

<p> 成長期の野球選手における野球肘の有病率は非常に高く、野球肘の早期発見および予防の重要性が提言されている。野球肘の発症要因には酷使をはじめとして、ポジションや投球動作など、様々な要因が複雑に絡み合っている。Okamoto et al.(2016)は、学童期野球選手を対象にMRI診断を行った結果、41.9%に異常所見がみられたものの、投球数、投球頻度、ポジションとの関係性はなかったと報告している。すなわち、野球肘の発症要因において、投球動作との関連性は少なくないと考えられる。そこで本研究は、肩・肘に痛みのない学童期野球選手60名を対象に、肘関節MRI診断および投球動作の3次元動作解析を併用することで、MRI診断結果と投球動作の関係性について検討し、野球肘の発症要因となる投球動作を明らかにすることを目的とした。その結果、踏出足着地時の投球腕肩関節の外転角度においてMRI陰性群のほうが有意に小さかった。また、踏出足着地時の肩と腰の回転角度の差においてMRI陰性群のほうが有意に大きかった。以上のことから、踏出足着地時の姿勢がその後の投球腕の動作に影響を及ぼし、肘関節への過度な負荷を加えている可能性が示唆された。</p>