著者
加藤 彩乃
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.337_3-337_3, 2016

<p> 本研究は、障害者のスポーツ・運動実施を支える人づくりをテーマとしたものであり、昨年の本学会での報告の第Ⅱ報である。よって本研究では、障害者スポーツの体験や新たなスポーツの創造を主とした授業に着目し、大学生の障害への認識がどのように変化するかを明らかにすることを目的とした。対象は、A大学の障害者スポーツの体験やスポーツの創造を行う授業の受講生13名(男性7名、女性6名、うち教職希望11名)であった。データは、授業の初期と終期に、障害者や障害者スポーツへの認識に関するアンケートを実施して収集し、分析を行った。その結果、全体の傾向として、障害者のスポーツ実施について、日常的なスポーツの重要性を強く感じるとともに、スポーツ技術の向上が可能であると捉えつつも、できるスポーツが限られていると認識している者が多く見られた。また、障害者スポーツの体験等を通して、社会の中での障害者差別に関する項目と、障害者との関わりについての自己有能感の項目において、授業の前後で変化が見られた。これらの結果をもとに、実際の障害者スポーツ・運動支援につながるための授業スタイルについて考察した。</p>