著者
加藤 チイ 吉田 侑加 佐藤 幸子 奈良 一寛
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学生活科学部紀要 = Bulletin of Jissen Women's University Faculty of Human Life Sciences (ISSN:24336645)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.1-7, 2020-03-09

実習で提供した食事の栄養評価を行った。2 種類の献立の栄養量(エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物)について化学分析値、近赤外分光法測定値、食品成分表計算値の3 つを評価した。化学分析値に対する近赤外分光法測定値の割合(%)、化学分析値に対する食品成分表計算値の割合(%)は、両者ともに80 ~ 120%の範囲内の傾向にあった。汁物、黒色の食品を含む「ひじきご飯献立」では炭水化物を過大評価していた。次に、26 種類の料理の栄養量について、近赤外分光法測定値、食品成分表計算値の2 つについて、回帰直線を評価した結果、エネルギーはR2 = 0.955 と高い相関性を示し、たんぱく質、脂質、炭水化物についても同様の傾向であった。近赤外分光法について献立の料理を混和した場合と料理別に測定し合計した場合の2 つの方法を比較した結果では、「鮭の味噌バター焼き献立」、「アジフライ献立」、「おから入りハンバーグ献立」は近似であったが、「大豆ご飯、豚肉と大根の煮物献立」は混和食のエネルギーを過大に評価していた。近赤外分光法測定は化学分析、食品成分表計算の結果と関連し、給食の栄養量評価に有用である。近赤外分光法で誤差が大きかったものには、海藻など黒色の材料を含む料理、スープ・味噌汁など水分の多い料理があった。
著者
田久保 憲行 石井 正浩 鳥居 央子 加藤 チイ 横山 美佐子 大津 成之 木村 純人 田久保 由美子 陶山 紀子 伊東 真理 壬生 和博 亀川 大輔 依田 綾香 佐藤 里佳
出版者
一般財団法人脳神経疾患研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では3年間にわたり、中等度~重度肥満児で同意が得られた延べ11名(5歳~12歳、男5名/女6名)(OB群)と健常小児12名(NOB群)ならびにその家族に対し、肥満解消のための実践的な介入を実施した。運動生理面で握力と等尺性膝伸展筋力の検討では、OB群はNOB群と比べ全身の筋力が低下している可能性が示された。また血管内皮機能の検討では、OB群はNOB群と比べ有意に低値を示し血管拡張能が低下している可能性が示された。栄養面では、野菜摂取量を増やす実践的な手法を考案し、介入後に野菜摂取が増える傾向を認めた。家族看護の介入では、小学生版QOL尺度を用い、介入後の子どものQOLが上昇傾向を認めた。