著者
宮原 諄二 加藤 久豊
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.884-890, 1984-10-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
21
被引用文献数
8

従来のレントゲン写真は(蛍光スクリーン/フィルム)システムでX線像を可視化したものである.このシステムに代る新しいデジタルラジオグラフィーシステムの開発が各国で進んでいる,輝尽性蛍光材料をX線像の検出とメモリーの二つの機能に用い,デジタル画像処理システムと組合せたコシピューテッドラジオグラフィーシステムもその一つであり,多くの臨床上の有用な効果が明らかになってきている.このシステムは,古くから知られている固体結晶中のカラーセンターとルミネッセンスを,最新のエレクトロニクスとコンピューター技術に結びつけ,古きものの中に新らしい血を注いだ「温故知新」の技術開発の一つの例としてあげられよう.