著者
加藤 欣也
出版者
日本眼光学学会
雑誌
視覚の科学 (ISSN:09168273)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.89-93, 2015

レンズの瞳は開口絞りの像である。レンズおよびレンズ系の入射瞳は物体空間から見た開口絞りの像, 射出瞳は像空間から見た開口絞りの像である。別の言い方をすれば入射瞳, 開口絞り, 射出瞳はそれぞれ共役面である。  顕微鏡対物とリレーレンズを繋ぐ際, 顕微鏡対物の開口絞りとリレーレンズのそれとは共役面でなければならない。顕微鏡対物の射出瞳とリレーレンズの入射瞳が共役面であることが重要である。そうでないと視野周辺の像強度が急激に低下する。解決策は対物とリレーレンズの間にフィールドレンズを挿入することである。同様の理由で撮像素子の瞳とレンズ系の射出瞳を一致させることが望ましい。  瞳の球面収差によって視野周辺に影が生ずる。眼の移動に伴って, 影は視野内を動き回る。瞳の軸上色収差によって視野中心と周辺における色調差が生ずる。眼の移動に伴って, 視野のある部分の色調が変化する。
著者
加藤 欣也
出版者
日本眼光学学会
雑誌
視覚の科学 (ISSN:09168273)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.1-3, 2015 (Released:2015-07-14)
参考文献数
3

単レンズは両凸(凹),平凸(凹),凸(凹)メニスカスの6種類に分類される。レンズで最も重要な仕様は焦点距離である。薄肉レンズの焦点距離はレンズから焦点までの距離であるが,凸レンズの焦点距離は正,凹レンズの焦点距離は負となる。レンズには前側焦点と後側焦点があり,空気中の焦点距離は等しくなる。厚肉レンズや組み合わせレンズの焦点距離は,主点から焦点までの距離となる。
著者
加藤 欣也 加藤 孝幸 岡村 聡 和田 哲
出版者
Japan Society of Engineering Geology
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.227-235, 2008-10-10 (Released:2011-11-04)
参考文献数
25

クリソタイルを含む蛇紋岩を対象に, 偏光顕微鏡によるモード測定法と粉末X線回折法を用いてクリソタイルの含有量を, 位相差・分散顕微鏡法を用いてアスベストの含有量を計測し, 測定結果の比較, 検討を行った. 一般的な蛇紋岩は, クリソタイルを多く含有するものでも, 試料を粉砕するとクリソタイルが破片状に破砕され, 元々繊維状を示していたクリソタイルがアスベストとしての形態を示さなくなるものが多いことがわかった. したがって, 通常の蛇紋岩を粉砕した際の周辺空気中のアスベスト繊維数濃度は, 作業環境基準値を下回ることが多いものと推定された. しかし, 花崗岩質貫入岩体近傍に位置するアスベスト鉱山のクリソタイルからなる直交繊維脈状蛇紋石は, 粉砕するとアスベストの形態を示し, 作業環境濃度の基準値を上回ることが確認された. 以上のことは, クリソタイルには結晶度の高いものから低いものまで, 種々のものがあることを示唆している. また, 蛇紋岩を粉砕する際に湿潤状態に置きドラフトを用いて吸引すると, アスベストの周辺への飛散量は大きく抑制できた.
著者
加藤 欣也
出版者
日本眼光学学会
雑誌
視覚の科学 (ISSN:09168273)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.89-93, 2015 (Released:2016-02-04)
参考文献数
3

レンズの瞳は開口絞りの像である。レンズおよびレンズ系の入射瞳は物体空間から見た開口絞りの像, 射出瞳は像空間から見た開口絞りの像である。別の言い方をすれば入射瞳, 開口絞り, 射出瞳はそれぞれ共役面である。  顕微鏡対物とリレーレンズを繋ぐ際, 顕微鏡対物の開口絞りとリレーレンズのそれとは共役面でなければならない。顕微鏡対物の射出瞳とリレーレンズの入射瞳が共役面であることが重要である。そうでないと視野周辺の像強度が急激に低下する。解決策は対物とリレーレンズの間にフィールドレンズを挿入することである。同様の理由で撮像素子の瞳とレンズ系の射出瞳を一致させることが望ましい。  瞳の球面収差によって視野周辺に影が生ずる。眼の移動に伴って, 影は視野内を動き回る。瞳の軸上色収差によって視野中心と周辺における色調差が生ずる。眼の移動に伴って, 視野のある部分の色調が変化する。
著者
加藤 欣也
出版者
日本眼光学学会
雑誌
視覚の科学 (ISSN:09168273)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.40-44, 2015 (Released:2015-12-09)
参考文献数
3

収差は理想結像からのずれである。理想結像は次の3条件を満たす。  1)点物体は点像を形成する。  2)光軸に垂直な平面物体は平面に結像する。  3)光軸に垂直な平面図形の像はそれと相似な図形となる。  収差には単色収差と色収差の2種類ある。球面収差,コマ収差,非点収差によって像がぼけ,像面湾曲と歪曲収差によって図形の像は歪む。これらはザイデル収差と呼ばれ,単色収差である。  色収差は媒質の屈折率が波長の関数になるため生ずる。色収差には軸上色収差と倍率色収差の2種類ある。  正弦条件は収差ではないが,コマ収差をなくすためにレンズにとって非常に重要である。それは,β=n1sin u1/(n2sin u2)ここで,βは横倍率,n1,u1とn2,u2はそれぞれ物空間,像空間における,屈折率と光線の傾き角である。
著者
五十嵐 敏文 上田 貴宏 洞 秀幸 城 まゆみ 加藤 欣也 三代 雅崇 工藤 元
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.130, no.2_3, pp.60-64, 2014-02-01 (Released:2015-02-01)
参考文献数
11

Horonobe Underground Research Center, located in northern Hokkaido, Japan, has been excavating shafts of underground research laboratory for R&D of radioactive waste disposal. In this site, the groundwater seepage from the shafts and leachate from the waste rock storage site contain high concentrations of total nitrogen. Ammoniumnitrogen, the major chemical species of nitrogen in the seepage and leachate, has been treated by the effluent treatment facility. However, the ammonium-nitrogen is transformed to nitrite- and nitrate-nitrogen (nitrification products) by nitrification. As a result, the concentrations of total nitrogen increase to the effluent guideline due to nitrification. Therefore, column experiments were carried out to understand the phenomena and the factors affecting the leaching behavior of nitrification products. The result showed that the nitrification was inhibited when the column layer was almost saturated, and that the nitrification occurred near the surface of waste rocks, in particular, at 25℃. These results indicate that nitrification can be mitigated by controlling the hydrological conditions in the waste rock storage site.