- 著者
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阿久津 聡
勝村 史昭
- 出版者
- 日本マーケティング学会
- 雑誌
- マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
- 巻号頁・発行日
- vol.36, no.1, pp.5-26, 2016-06-30 (Released:2020-04-14)
- 参考文献数
- 36
- 被引用文献数
-
4
本稿は,これまで企業と顧客との関係性の問題として議論されることが多かったブランディング活動について,組織力強化プロセスという観点から考察するものである。ブランディング活動は組織力の強化に寄与し,それによってブランド価値が高まるという分析的枠組みを提示し,それを基に複数企業のブランディング活動の内容とその効果を定性及び定量的に検討した。具体的には,当該企業の事例を基に,組織風土や社員の思考・行動様式に対してブランディング活動が及ぼす効果について定性的に分析した上で,日本市場における主要ブランドの価値を測定しているブランド・ジャパンの定量データを用いて対象企業のブランド力の推移からブランディング活動の効果を分析した。