著者
北本康則
雑誌
人工臓器
巻号頁・発行日
vol.15, pp.1234-1237, 1986
被引用文献数
1 4
著者
北本 康則 菅井 久子 門間 弘道 石崎 允 高橋 寿 関野 宏 藪下 安紀 岩渕 国人
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.767-769, 1987

ウロキナーゼ固定化フェモラールカテーテル(UKFC)をblood accessとして56例に61回留置した。留置期間は平均14日間で、4例で1ケ月以上(30日、36日、93日、113日)であった。留置中のカテーテル閉塞が1例、カテーテル熱が4例であった。UKFC抜去時の残存UK活性は使用前の平均2.1%であった。<br>UKFC使用時の透析前後でplasminogen、α<sub>2</sub>-plasmin inhibitorの血中濃度は余り変化せず、出血傾向の助長も認めなかった。<br>4頭の山羊頸静脈にポリウレタンフェモラールカテーテル(FC)、UKFC、APMSF-UKFC (plasminogcn activator活性なし)を2日間留置した。抜去後の走査電子顕微鏡による観察では、FC表面には血小板の粘着を認めたが、UKFC、APMSF-UKFCには血小板の粘着を認めなかった。以上より、固定化UKはplasminogcn activator活性に依存しない血小板粘着阻止作用も有すると結論された。
著者
北本 康則 鈴木 一之 二木 源 田熊 淑男 上田 仁 門間 弘道 石崎 允 高橋 寿 関野 宏 中道 五郎 薮下 安紀
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.1234-1237, 1986

ウロキナーゼ固定化フェモラールカテーテル(UKFC)の臨床評価を行なった。UKFCはポリウレタン製で太さ8Fr, 長さ22cmのシングルルーメンとし側孔2個を有した。男11例, 女8例の19例に対し22回にわたり2~30日間UKFCを留置し, 1~13回の体外循環を施行した。非使用時はUK固定化内栓を充填し, 持続点滴は行わなかった。患者には短時間の歩行が許可された。体外循環時の血流量は充分であり, カテーテル留置が原因と考えられる発熱は2回のみであった。12回でカテーテル抜去時に側孔部から先端部にかけてフィブリン血栓を認めたが, 血栓は吸引により容易に除去された。カテーテルのUK残存活性は約1%であったが, かなりのフィブリン溶解能が温存されていた。UKFCの優れた抗血栓性は, この残存UK活性と内栓による血液流入阻止効果によるものと考えられた。