著者
北田 俊輔 彌冨 仁 関 喜史
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.1H3OS12a02, 2020 (Released:2020-06-19)

本研究では,広告クリエイティブの停止予測に対して生存時間予測を利用した枠組みを提案する.広告クリエイティブの停止は配信効果の高いクリエイティブを選択するために重要なプロセスであるが支援する研究は未だ少ない.そこで深層学習を元にした広告クリエイティブを構成するさまざまな特徴量を考慮した生存時間予測の枠組みを提案する.この枠組みは ``売上を元にした損失項の導入'' と,``長期と短期をそれぞれを分割する2期間推定法の導入'' という2つの大変効果の高い技術から構成される.提案する枠組みは株式会社Gunosyから提供された1,000,000件の実世界における広告クリエイティブデータセットを用いて評価した.提案するマルチモーダルなDNNを元にした枠組みは従来手法よりも高い予測精度を実現した.2期間推定法では短期モデルおよび長期モデル共に20pt程度の大幅な予測精度の改善を確認した.売上を元にした損失項を導入することで,さらに3pt程度の予測精度の向上を確認した.