著者
南波 幸雄 飯島 淳
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.662-670, 2005-03-15

ビジネス環境の拡大にともない,企業内ばかりでなく,企業間・地域間をまたいだ情報システムの連携が求められている.それに応じて企業情報システム(EIS)を支える情報インフラに対しても,統合・連携のためのフレームワークが求められている.本論文では,統合情報インフラを構成する,統合・連携のための機能連携要因について,EIS都市計画アプローチの視点から整理する.そして,それらの機能連携要因を形成する適用技術が,実際にどのように実装されているかを3つの事例に基づいて例示する.そのうえで,EISアーキテクチャの「ビューポイント」の概念を適用して,フレームワークの有用性について考察する.
著者
南波 幸雄
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2005年度春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.63, 2005 (Released:2005-09-09)

企業情報システム(EIS)の再構築について,プロジェクト管理の視点からの報告は多いが,アーキテクチャの視点でのアプローチは少ない.本報告では,EISの再構築について,企業レベルのアーキテクチャをとらえる「EIS都市計画アプローチ」を適用し,その視点から考察する.具体的には,EISアーキテクチャを記述するための,「構造」,「部分と全体」,「内と外」の3つのビューポイントから,ERPの導入などのEIS再構築事例を分析し,移行計画としてのEISシナリオの適用性と考察し,その問題点と今後の方向性について検討する.
著者
加藤由花 南波 幸雄
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.626-636, 2009-02-15

近年,情報システム構築における上流工程教育の重要性が高まり,上流工程の設計を的確に行える人材の育成が急務となっている.我々はこれまで,主に社会人学生を対象とした専門職大学院において,上流工程教育のための教育プログラムの開発を行ってきた.本稿では,我々が開発した教育プログラムの内容を示すとともに,大学院の演習科目として,開発したプログラムを実施した結果について述べる.ここでは,概念データモデリング教育にPBL(Project Based Learning)型教育を採用することにより,時間数などの制約条件が多い中で,効果の高い上流工程教育が行えることを示す.