著者
厚東 洋輔
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.239-241, 1985-09-30 (Released:2009-11-11)
著者
厚東 洋輔
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.310-326, 1995-12-30 (Released:2010-04-23)
参考文献数
8

本稿の目的は, ヴェーバーの業績を用いて近代官僚制の類型学を展開することにあるが, その際, 官僚制の一枚岩的イメージを打破するために, 近代官僚制の孕む多様性と変異可能性が強調されている。議論は以下の九つの主張よりなる。(1) 官僚制は妥当根拠と組織の二つの視角から規定できる。合法支配と単一支配という二つの特性の重なりとして近代官僚制は定義される。 (2) 合法支配は法重視↔規律重視という二極よりなる。 (3) 単一支配は集権的↔ディスクレッション的という二極よりなる。 (4) 合法支配と単一支配の二軸を組み合わせると近代官僚制に関する四類型が構成される。 (5) 法重視+集権的よりなるタイプ→官職-官僚制 (例 : 大陸型) 。(6) 規律重視+ディスクレッション的よりなるタイプ→プロフェッション-官僚制 (例 : アングロサクソン型)。 (7) 規律重視+集権的よりなるタイプ→天職-官僚制 (例 : 人民投票指導者民主制) 。 (8) 法重視+ディスクレッション的よりなるタイプ→権限-官僚制 (例 : 日本型)。 (9) 近代官僚制の典型は〈官職-官僚制〉ではなく〈プロフェッション-官僚制〉に求めるべき。〈プロフェッション-官僚制〉が「技術的・ 形式的に最も合理的な支配装置」だからである!そう考えた方が, ヴェーバーの社会主義批判及び近代イメージにより整合的になるし, また社会主義諸国での官僚制批判の理由付けにも良く合致するようになる。