著者
金子 勝一 小田部 明 山下 洋史 上原 衛 松田 健
出版者
山梨学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

若年者の離職・転職および失業の問題が深刻化している。これらの問題を大卒者に限定した場合、入社後3年以内の離職率は3割を超えている。また、若年者が仕事に対する理想と現実のギャップに悩んでいるという指摘がなされている。一方、情報技術(ICT)の急速な進展やグローバル化の流れの中で、多くの日本企業は、これまでのジェネラリスト重視の単線的な採用活動から脱却し、スペシャリストを含めた複線的な採用を進めようとする動きである。このような状況をふまえて、大学や企業・行政が学生の就業意識や職業能力の向上を図るための取り組みの一つとしてインターンシップに注目し、その導入を進めている。本研究では、インターンシップに着目し、大学と企業・行政・地域との関係におけるインターンシップの位置づけについて、人的資源管理論・組織論・情報管理論といった経営学的立場からその理論的枠組みの構築を試みている。研究期間の3年間に、インターンシップ導入大学の増加要因フレームワーク,インターンシップ導入による相互準アウトソーシング・モデル,'インターンシップの準インハウスソーシング・フレームワーク,低賃金アルバイト的インターンシップ・フレームワーク等、多くの研究成果を生み出し、それらの成果を学会発表や学術雑誌の論文として、公表してきた。これらの研究成果は、インターンシップに焦点を当て、学生、大学および企業間のコラボレーションの関係の議論を展開し、インターンシップに関する新たな視点を提示したものである。今後も、研究メンバーと共同で継続的に研究を進め、研究成果を公表するとともに、積極的に教育へ還元していく予定である。
著者
塚原 嘉治 塩沢 久要 塚本 隆是 曽根原 衛雄 野口 浩 冨田 和彦 小谷 俊郎 岩井 正二
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.27, no.11, pp.1213-1222, 1975-11-01

1,000Rの試験照射後根治手術により剔出された111例の手術材料からの感受度判定と,同時に行ない得た64例の照射7日後の生検による感受度判定との比較を行なつた.そして局所的生検による感受度判定は実用に耐えうるものであるとの結論を得た.以下今回の研究のまとめを列記する.(1) 放射線感受性(radiosensitivity)は照射前より腫瘍細胞自体に内在するものであり,放射線感受度(radiosensitiveness)は変化した腫瘍細胞にhost側の反応が加わつた複雑な変化である.(2) 感受度判定で生検と剔出物とで85%の一致をみた.(3) 剔出例よりみた感受度良好所見は,(a)癌巣内好中球浸潤,(b)癌巣融解,(c)癌巣基底部破壊,(d)癌浸潤先進部障害,(e)chromatin障害であり,不良所見は(f)mitosis,(g)viable cellに富むことなどである.(4) 癌巣内で多彩な組織像を示し,場所により感受度を異にする場合,生検との不一致の原因となる.(5) 照射前の組織型で中間型に感受度良好のものが多いが,中間型でも問題とすべき組織像を混在するものは不良例が多い.(6) 剔出物において感受度の点数表示が可能である.