著者
原 豊二
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.28-38, 2016-05-10 (Released:2021-05-31)

古典文学の時代、一般に「記録」するとは筆で紙に書くことを意味する。けれども、「記録」というものを「戦略」の一つとして考えるならば、通常の筆記の方法から逸脱したものについても意識的であるべきだ。平安時代以降の歌集や物語では、特殊な筆記法が多く描かれている。小論では『伊勢物語』や『大和物語』などの歌物語の「特殊筆記」について考察を加え、それらが作品の構想や方法にも関わる重要な「記録の戦略」であることを提示する。
著者
原 豊二
出版者
専修大学社会知性開発研究センター
雑誌
専修大学社会知性開発研究センター東アジア世界史研究センター年報
巻号頁・発行日
no.3, pp.35-50, 2009-12-18

文部科学省私立大学学術研究高度化推進事業オープン・リサーチ・センター整備事業
著者
正道寺 康子 原 豊二 岡部 明日香 佐藤 信一 笹生 美貴子 西口 あや 王 維坤 劉 暁峰
出版者
聖徳大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、まず『琴操』の翻刻・訓読をし語釈を附すことで、『琴操』そのものの研究を行った。次に、隋・唐時代の古琴曲を調査し、それらに纏わる音楽説話も収集し、さらには、日本古典文学への影響を明らかにした。特に、『琴操』は『うつほ物語』や『源氏物語』に大きな影響を与えていることが分かった。また、『琴操』以外の古琴曲も音楽そのものではなく、それらの音楽故事が『うつほ物語』や『源氏物語』の主題と深く関わることを指摘した。