著者
原口 脩平 白根 歌織 沖 貞明 積山 和加子 梅井 凡子 高宮 尚美 小野 武也
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.489-492, 2015 (Released:2015-09-03)
参考文献数
14

〔目的〕温熱療法直後における拘縮関節の可動性増加の有無を検証した.〔対象〕Wistar系雌ラット(8週齢)12匹とした.〔方法〕ラットの右側後肢足関節を,最大底屈位で1週間ギプス固定した.温熱療法群とコントロール群に分け,前者に対しては渦流浴を実施した.その後,両群のラットの足関節に対して,他動的に最大背屈させる際の最大抵抗力を測定した.〔結果〕最大抵抗力の中央値は温熱療法群で2.8N,コントロール群は3.0Nであり,両群間に有意差は認められなかった.〔結語〕温熱療法直後において,拘縮関節の可動性増加は認めないことから,温熱療法によるコラーゲン線維の伸張性増加は不十分であると考えられる.