著者
秋山 昭人 大久保 雄平 高嶋 力彌 古堅 進亮 栃本 真人 土屋 哲
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.85, no.8, pp.1269-1272, 1994-08-20
被引用文献数
4 1

骨盤内悪性腫瘍に対する放射線照射に起因する出血性膀胱炎はしばしば難治性であり,これまでのところ決定的な治療法が確立されていないのが現状である.今回我々は他の保存的治療が無効であった2例の重篤な放射線性出血性膀胱炎に対し高圧酸素療法による止血を試み,良好な成績を得た.治療は,症例1に対しては2絶対気圧下100%酸素吸入・120分間・計60回,症例2に対しては3絶対気圧下100%酸素吸入・90分間・計30回というスケジュールで行った.両症例とも血尿は消失し,膀胱鏡所見も著明に改善した.明らかな副作用は認められなかった.治療後3年(症例1),および4ヵ月(症例2)の現在まで,再発は認められていない.高圧酸素療法は他の分野においてその方法や効果についてはすでに確立されており,本疾患においてもそれらの方法にしたがって施行すれば患者の負担も少なく,根治的な治療効果が期待できることから,従来の治療法に代わって第一選択の治療となり得るものと考えられた.
著者
間宮 良美 平田 亨 栃木 真人 成田 佳乃 秋谷 司 古堅 進亮 石橋 啓一郎 小川 正至 三木 誠
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.84, no.11, pp.1969-1974, 1993-11-20
被引用文献数
7

上部尿路結石に対するESWLは徐々に外来施行での治療が中心となり,我々の施設では78.6%,最近2年間に限れば90%近くと大半を占めるようになった.そこで,その有用性・安全性・問題点などを見極めるために,外来ESWLを行った最初の500腎について検討した.対象は1989年3月から1992年1月までに,LithostarでESWLを行った600例636腎のうち,外来のみで治療を行った481例500腎(両側19例)で,性別は男367・女114例,年齢は16〜77歳であった.結石の部位は腎結石227・尿管結石273腎で,結石の大きさは90%以上が長径20mm以下の結石であった1腎あたりの平均治療回数及び衝撃波数は1.4回・6,988発で,全体の74%が1回の治療のみで,3回以上を要したものは9%であった.また,補助的処置を要したのは23腎(D-Jステント留置が5腎,尿管カテーテル挿入が18腎)のみで,474腎(94.8%)は補助的処置なく実施可能であった. 3ヵ月後の治療成績を評価可能であった470腎についてみると,完全排石率は腎結石70.3%・尿管結石84.5%,全体では78.1%と満足すべき結果であった.合併症として,実施帰宅後に疼痛のため当院または近医にて鎮痛処置を受けたものが4.6%,38℃以上の発熱が2.5%などが認められたが重篤なものはなかった.しかし,その実施にあたっては特に術後合併症の可能性についての十分な説明と,慎重な症例の選択が必要と考えられた.