著者
古屋 哲夫 安冨 歩 山室 信一 山本 有造
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

研究実施計画に従い次の様な研究活動を行なった。(1)基礎資料の収集整理(イ)法制関係文献については、満洲国六法をはじめとする諸法制についての法令集のほか、コンメンタールや司法官会議について会議録および旧慣調査についての史料を収集した。(ロ)経済関係文献については、日本銀行所蔵満洲・中国金融関係資料のマイクロフィルム化を重点的に行なった。(ハ)東アジア全体における満洲国の位置づけを明らかにするために、朝鮮や台湾、南洋庁さらに中国内に作られた傀儡政権の人事的リクルートの問題、あるいは物資動員の実態などを明らかにするための史料ないし回顧録などの収集を行なった。(2)研究会活動上記の収集資料の整理・解読を中心にほぼ月1度の共同研究会を開催し、日本の東アジア進出過程における「満洲国」の政治・法制・経済・金融的位置について討論を行なった。(3)その他当初予定した「聞取り調査」は都合により実施しえなかったが、専門研究者をゲストとしてまねき、報告・討論会を開いた。