著者
古川 和男 加藤 義夫
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.467-475, 2002-07-05 (Released:2011-02-09)
参考文献数
22

再生型太陽エネルギーが主力となるのは世紀末であり, 化石燃料との中間は核分裂エネルギーで埋めざるをえない. その安全性・核廃棄物・プルトニウム問題等の決定的改善に向け, 照射損傷なく核反応・熱輸送・化学処理媒体を兼ねる7LiF-BeF2系熔融フッ化物塩を液体核燃料に利用して, トリウム増殖サイクルの熔融塩核エネルギー協働システムを世界に展開すべきである. これは, 黒鉛減速燃料自給自足型の公共施設的小型原発と, スポレーション反応利用で核転換増殖する加速器熔融塩増殖施設からなる. 世紀末の太陽エネルギーへの本格的交代期 (即ち, 核分裂エネルギーの終焉期) には, この協働システムから出る余剰中性子 (核燃料) を利用して経済的に核廃棄物を消滅しつつ, 地球環境・貧困解決のみでなく, 着実な核兵器完全廃絶を目指すことができよう.
著者
古川 和男 二瓶 勲
出版者
社団法人 腐食防食協会
雑誌
防蝕技術 (ISSN:00109355)
巻号頁・発行日
vol.18, no.11-12, pp.503-511, 1969-12-15 (Released:2009-11-25)
参考文献数
19
被引用文献数
1
著者
加瀬 卓 小平 進 寺本 龍生 久 晃生 古川 和男 山口 博 捨田利 外茂夫 長谷川 博俊 郭 宗宏 西堀 英樹 北島 政樹 向井 万起男
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.25, no.7, pp.2055-2059, 1992-07-01
被引用文献数
11

1970年1月から1991年9月までに当教室において経験した,痔瘻に随伴した肛門管癌7例について検討した.7例のうちわけは男性6例,女性1例で,年齢は43〜77歳(平均59.1歳)であった.痔瘻または膿瘍発症から癌確診までの期間は4年〜47年(平均22.9年)であった.主訴として粘液分泌,肛門部痛,腫瘤・硬結触知,出血,肛門狭窄,などが認められた.7例全例に腹会陰式直腸切断術が施行され治癒切除4例,非治癒切除3例であった.組織型は粘液癌3例,高・中分化腺癌3例,扁平上皮癌1例であった.7例中4例は,初回生検で確定診断可能であったが,残りの3例は癌確診までに頻回の診断手技を要した.長期にわたり痔瘻を有し,粘液分泌,腫瘤・硬結触知などの症状を呈する症例については癌の合併を考慮し瘻管切除を含む頻回の生検を施行して確定診断を下すべきであると考えられた.