著者
前田 樹海 山下 雅子 北島 泰子 辻 由紀 古澤 圭壱
出版者
東京有明医療大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

明らかな生命徴候の変化によらず近い将来の患者の死期を予見できる看護師の存在ならびに、かかる看護技術の特性、獲得様式を明らかにするために調査を実施した結果、(1)このような患者の死期を認識した経験のある看護師は経験年数との有意な関連が認められること、(2)生命徴候の明らかな変化によらない患者の死の予見のほとんどが看護記録に残されていないが「その予感を他のスタッフや家族に話した」「他のナースからその予感について聞かされた」など、確認可能な事実を以て事前にその死を予感していたケースがあること、(3)看取り以外にも、せん妄、転倒・転落などのリスクを暗黙的な技術で評価している可能性が示された。