著者
古賀 〓子 古賀 貴子 杵川 洋一 北畠 直文
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.154-164, 2001-05-20

改質乳清タンパク質(乳清タンパク質を脱塩した状態において,タンパク質濃度9%および90℃,30分間余熱したもの)で調製した熱安定乳化物の流動特性および官能特性を市販クリームと比較検討した。改質乳性タンパク質および食用油で調製した乳化物は熱安定性が高かった。改質乳性タンパク質およびオリーブ油の割合が1.0 : 0.35で調製した乳化物は対照の市販クリームと近い特性を示した。これは改質乳性タンパク質で調製した乳化物を新しいタイプのクリーム代替品として用いることができるということを示唆している。牛乳と市販クリームを改質乳清タンパク質とオリーブ油で調製した乳化物を置き換えた場合,牛乳および市販クリームで普通に調製したパンナコッタと同様の特性のパンナコッタが得られた。