著者
古賀 弥生
出版者
Japan Association for Cultural Economics
雑誌
文化経済学 (ISSN:13441442)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.57-64, 2005-03-31 (Released:2009-12-08)
参考文献数
21

公立文化施設については、近年その運営を民間セクターに委ねる事例が各地で見られるようになりつつある。公立文化施設の運営には地域との関係性の視点が不可欠であるが、実際には地域との関わりが薄いことが九州地区での調査から明らかになった。公立文化施設の運営主体の選択にあたっては、地域に関わる人材・機関のネットワークで市民、NPO、企業、自治体等が持ちうるメリットを出し合える関係づくりが急務である。
著者
古賀 弥生
出版者
活水女子大学
雑誌
活水論文集. 現代日本文化学科編 (ISSN:13472305)
巻号頁・発行日
vol.56, pp.19-34, 2013-03-31

This paper refers to the significance and evaluation of cultural events, and describe the situations and its characteristics of music festivals in Japan, as a form of the events. By putting elements that are common to the festivals continued operation, 'NAGASAKI MUSIC FESTIVAL' achievements and challenges are made clear.
著者
古賀 弥生
出版者
活水女子大学
雑誌
活水論文集. 文学部編 (ISSN:21882983)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.123-147, 2015-03-31

本稿は、福岡市就労自立支援センターにおいて実施されている、ホームレス状態から就労自立を目指す方々を対象とした演劇によるコミュニケーション講座の実践状況と、筆者が約1年間にわたって行った活動成果の検証についてまとめたものである。 検証の結果、この講座における「話す・聞く」という基本的な人との関わりの経験は対話の訓練や集団の疑似体験になっており、演劇の持つ共同性が生かされた活動となっていることが判明した。また、現実社会ではなく講座の中の守られた環境において体験したことが実社会の予行演習となっており、演劇の特徴のひとつである虚構性が関連していると考えられる。さらに自らのコミュニケーションの状況を少し引いた目で見る経験から自分のコミュニケーションの特徴を知り、これまでとは違うコミュニケーションのやり方を学ぶなどの成果も挙がっており、演劇の特質である客観性が生かされているともいえる。
著者
古賀 弥生
出版者
Japan Association for Cultural Economics
雑誌
文化経済学 (ISSN:13441442)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.39-48, 2004-09-30 (Released:2009-12-08)
参考文献数
21

文化政策は、公共政策の中でも特に多様な主体によって担われるべき分野である。実際に地方都市で展開されているさまざまな文化政策の実態を観察すると、その主体が行政のみならず企業・NPOなど民間セクター及び各々のネットワークであることが理解でき、民間セクターが文化政策の主体としての存在感を増しつつあることが実感される。