著者
富岡 清 河崎 久 古賀 憲司
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.38, no.7, pp.1898-1901, 1990-07-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
14
被引用文献数
3 4

Demethyl derivatives of steganes and deoxypodorhizon, 3, 4, 6, 7, 9, 10, 12, 13, 18, 23, were prepared by the selective demethylation of the methoxy group of steganes and deoxypodorhizon, 2, 5, 8, 11, 22. The cytotoxicity of these derivatives was evaluated against KB cell and was found not to exceed that of the parent steganes. 4-Demethyldexypodorhizon (18) was found to show more potent cytotoxicity than deoxypodorhizon (22).
著者
古賀 憲司 富岡 清
出版者
東京大学
雑誌
がん特別研究
巻号頁・発行日
1990

ポドフィロトキシン系抗癌剤エトポシド2__ーはその糖部分の変換誘導体による活性強度増強、毒性の軽減が検討されている。本研究ではこうした手法に加えて、ポドフィロトキシン1__ー自体の骨格の注目し、新規含窒素骨格3__ーを設計し、その合成法の開発及び生物活性を検討した。3__ーは短工程、高収率、高立体選択的に合成できた。すなわち、d1ーあるいは光学活性なアミノ酸を還元、環化、ベンジル位の酸化、次いでトリメトキシベンツアルデヒドと縮合するとトランス体4__ーが得られた。シスートランス異性化及びベンジル位置換反応を経由して4__ーから3__ーおよびその誘導体の合成は容易であった。3__ーは期待通りin vivoさらにはin vitroで強い制癌活性を発現することが判明した。また、天然ポドフィロトキシン1__ーと同じ絶対配置を有する3__ーにより強い活性が認められた。これらの結果は含窒素骨格3__ーが新たなリ-ド化合物として多大な可能性を有していることを示すものである。