- 著者
-
古賀 道明
- 出版者
- 日本神経学会
- 雑誌
- 臨床神経学 (ISSN:0009918X)
- 巻号頁・発行日
- vol.53, no.11, pp.1322-1324, 2013-11-01 (Released:2013-11-29)
- 参考文献数
- 4
- 被引用文献数
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ビッカースタッフ型脳幹脳炎(BBE)の発症機序として,先行感染にともない誘導された自己免疫的機序がギラン・バレー症候群と同様に推測されている.一方で,三主徴(眼球運動障害,運動失調,意識障害)が急性進行性に一過性の経過でみられるという臨床像で規定される“症候群“としても捉えられており,ことなる病因に起因する症例も一定の割合でふくまれることが予想される.筆者らが世界的にもはじめておこなった,BBEに関する本邦での全国疫学調査では,BBEの年間発症数などの疫学的な情報に留まらず,BBEの病因の多様性を示すデータがえられており,その知見を中心にBBEを概説した.