著者
一門 惠子 古閑 法子 佐々木 順二
出版者
九州ルーテル学院大学
雑誌
応用障害心理学研究
巻号頁・発行日
no.11, pp.1-12, 2012-03

自閉症児を対象とした療育キャンプ(通称やまびこキャンプ)における参加児の活動状態に応じた支援担当学生の「思い」について分析, 検討した。参加児17名は, 8~18歳の男児13名, 女児4名であった。調査対象は, 直接子どもを担当した本学学生24名で, 男子9名, 女子15名であった。自由記述式のアンケート調査をキャンプの1週間後に実施した。回収率は100%であった。学生の「思い」のカテゴリー分析は著者らの合議によった。結果は454のカテゴリーが抽出されたが, 内訳は, ポジティブな思い(喜び・安心・安堵など)229(65.9%), ネガティブな思い(不安・心配・苦慮・困惑など)199(43.8%), 中立的思い26(5.7%)であった。学生たちの「思い」には子どもの逸脱行動の生起が大きく関与していた。