著者
梶川 和武 西 翔太郎 中村 武史 毛利 雅彦 川崎 潤二 濱野 明 渡邉 俊輝 吉村 和正
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.68-70, 2017 (Released:2017-01-20)
参考文献数
9
被引用文献数
1

いわし棒受網漁業では,操業時に集魚した魚群を水中集魚灯周辺に滞留させる必要がある。本研究では,カタクチイワシ魚群が水中集魚灯(ハロゲン灯,LED灯)周辺の滞留時の分布位置を音響機器で計測した。さらに,本研究で定義したカタクチイワシの視感度に基づいた照度を用い,それぞれの灯具の海中の照度分布を算出した。魚群の分布位置と灯具の照度分布とを照合した結果,滞留時の魚群はそれぞれの灯具の等照度線に沿い,かつ,灯具が異なってもほぼ同じ照度域に分布した。この現象は本種の好適照度の存在を示唆するものと考えられる。