著者
上 昭二 横川 和章 名須川 知子 岡部 毅
出版者
兵庫教育大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

本研究は、幼年児童期の「表現」の形成の過程を明らかにしようとしたものである。手続きは、出来る限り自然な状態の中で遊びを観察するために、本大学内プレイルームに、2組の親子に来訪してもらい、その様子を約40分間、4台のVTRで収録した。また、縦断的研究のために、5〜8回程度来訪してもらった。結果、4グループ,計26回分の収録ができた。それらのビデオテープを分析した結果、表現形成としては、1)身体の動きによる表現として「滑り台」を中心に分析したが、そこでは身体の方向性を変化させる動き,イメージを付加したという様々な動きの変化がみられ、また、自分でコントロールできる遊具を共にすべり台で使用する例がみられた。2)音による表現として、数台の楽器を配置したが、彼らは遊具として楽器を取扱っていた。しかしながら、そこには、「音」を媒介として、表現したいという意志が明確にあらわれていた。その結果、音を介した2者間の相互作用がみられた。3)幼年児童期の表現の形成は、音,描画,運動のような既成の教科的捉え方でみるのではなく、「遊び」の中で、表現の萌芽と発展が明らかに見い出せることがわかった。今後の課題としては、幼年児童期の個人における表現形成の過程について、7〜10年期にわたる長期的研究が必要であることを考える。本研究では数値上の、3年弱の表現形成の差違は見い出されなかった。
著者
服部 範子 名須川 知子 岩崎 雅美 角田 万里子 黒川 衣代 加納 光子 畑野 裕子 黒川 衣代 加納 光子 畑野 裕子 角田 万里子 太田 まさこ
出版者
兵庫教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

南アジアは世界的にみて最貧地域とされ、ジェンダー差が著しいことが指摘されている。本研究は南アジア女性の現状を現地調査に基づき明らかにした。第一に、南アジア諸国では最近、女子教育施策(女児の就学促進策や成人女性への識字教室など)が積極的に推進されていること、第二に、南アジアのジェンダーに関して、女性の日常生活の実態やライフコースの多様性や問題点を、国別、地域別、宗教別などにより明らかにした。