- 著者
-
喜多村 真治
- 出版者
- 岡山大学
- 雑誌
- 若手研究(B)
- 巻号頁・発行日
- 2011
我々は、成体腎臓から得られた腎臓幹/前駆細胞を使用して三次元培養することにより腎臓の最小構成単位であるネフロン構造を試験管内で作成することに成功したが、遺伝子学的にも胎生腎臓との比較検討をすることにより、再生研究の基礎的な検討を行うものである。成体腎臓幹/前駆細胞から腎臓構造再構築と発生腎である胎生13日腎、胎生17日腎、成体腎との遺伝子発現についてDNAアレイにて解析を行った。遺伝子学的に発生腎とほぼ同じ程度の一致率が見いだされ、顕微鏡レベルの構築のみならず、遺伝子発現などにおいても発生と同様の遺伝子発現と近似していることが確認された。しかし、形態構築過程との相違もあり、更なる検討が必要と考える。