- 著者
-
嘉味田 朝功
- 出版者
- 一般社団法人 情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.49, no.9, pp.436-442, 1999
- 参考文献数
- 52
宇宙時代を迎え, 知識パワーが資本パワーと結合して, 地球全域を揺さぶっている。この威力を人間的統御の下におくためのメタレベルの知識が必要と考える。西洋経験科学の知識ベース (形式知) と東洋生命哲学の知恵ベース (暗黙知) を交叉させ、動態秩序の構成原理を探った。「二にして一なるもの」と[産出プロセスのネットワーク」という理念であった。この視座は近代のものの見方「主客分離」からの訣別を意味する。インターネットという超知識システムの実現がこの原理の具体例である。知識探究者たちが自発的に各自の時間と技能を持ち寄り, デジタル思考とアナログ思考を交叉させながら, 中央制御装置を持たない巨大な新システムを創出したのである。