著者
嘉味田 朝功
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.49, no.9, pp.436-442, 1999
参考文献数
52

宇宙時代を迎え, 知識パワーが資本パワーと結合して, 地球全域を揺さぶっている。この威力を人間的統御の下におくためのメタレベルの知識が必要と考える。西洋経験科学の知識ベース (形式知) と東洋生命哲学の知恵ベース (暗黙知) を交叉させ、動態秩序の構成原理を探った。「二にして一なるもの」と[産出プロセスのネットワーク」という理念であった。この視座は近代のものの見方「主客分離」からの訣別を意味する。インターネットという超知識システムの実現がこの原理の具体例である。知識探究者たちが自発的に各自の時間と技能を持ち寄り, デジタル思考とアナログ思考を交叉させながら, 中央制御装置を持たない巨大な新システムを創出したのである。
著者
嘉味田 朝功
出版者
日本マネジメント学会
雑誌
日本経営教育学会全国研究大会研究報告集
巻号頁・発行日
no.41, pp.56-60, 2000-06-16

デジタル技術は、宇宙空間の電離層までをわが家の裏庭にしてしまった。これまでとは異なる種類の知識・能力・経験が必要である。KAE原理、ABCD思考を実践した。1つは現時点で利用可能なKからの収捨選択。もう1つはインターネット構築過程のEからの新K。この2つをつなげて新Aを開発する際、コミュニカビリティが最も難問である。仏教のまんだら図のフラクタルをメタファーにして拡張KAEモデルを創った。 このモデルは、デカルト以来の精神・物質の分離ではなく、メビウスの帯の如く、バーチャルとリアルが、ねじれて繋がっている。社会システム(バーチャル)の裏側が生活世界(リアル)なのである。このモデルを更に抽象度を高め、世界に向けて呼びかけたい。そのために、言語(デジタル)に拘束されずに、場所の論理(アナログ)の誘導により応答できるように、位置と形と色で概念を構成した。