著者
四方 淳一 新井 正美 佐々木 五郎 福留 厚
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1628-1629, 1970-11-20

腸壁嚢状気腫(Pneumatosis cystoides intestinalis)は,消化管壁にガスで充満した無数の嚢腫がある疾患で,Intestinal emphysema, Gas cysts of the intestine,Bullous emphysema of the intestine, Peritoneal pneumatosis, Cystic lympho-pneumatosis, Pneumatosis intestinalisなどとも呼ばれている.著者らは食道癌根治術後,十二指腸および空腸にみられた本症の1例を経験したので供覧する.
著者
四方 淳一
出版者
南山堂
雑誌
治療 (ISSN:00225207)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.1944-1945, 1972-09
著者
高見 博 花谷 勇治 堀江 文俊 根本 明久 城戸岡 謙一 浅越 辰男 四方 淳一
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.23, no.11, pp.2629-2633, 1990-11-01
被引用文献数
1

著者らは脾動脈瘤と非機能性副腎皮質腫瘍が併存した1手術例を経験したので報告するとともに, 手術適応を中心に両疾患の診断と治療について検討した. 症例は74歳, 女性で, 1986年3月IIc+III型早期胃癌と診断された. 選択的腹腔動脈造影と CT検査にて脾門部に石灰化した脾動脈瘤と左腎上極に副腎腫瘍陰影を認めた. 3月17日に胃全摘と脾動脈瘤切除, 脾摘, 左副腎摘出を行った. 脾動脈瘤は径10mmで動脈硬化性であり, 副腎腫瘍は径16mmで非機能性副腎皮質腺腫であった. 現在, 再発の兆候なく元気である. 本症例の脾動脈瘤は石灰化があり, 径10mmの癌であり, 破裂の可能性は少なく, また非機能性副腎腫瘍も径16mmで悪性の可能性が少ないとされているが, 胃癌の副腎転移も時にみられること, 再手術は容易でないことを考慮し手術を施行した. 本症例での両疾患の併存は偶発的なものと考えられるが, これらの手術適応を検討する上では意義のある症例といえる.