- 著者
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原 明子
川北 敬美
四谷 淳子
道重 文子
- 出版者
- 日本看護技術学会
- 雑誌
- 日本看護技術学会誌 (ISSN:13495429)
- 巻号頁・発行日
- vol.18, pp.133-138, 2019
 本研究の目的は, 被採血時に失敗された経験の有無に分け, 血管の深さと血管断面積との関係, 目視可否について明らかにすることである. 20歳以上の女子学生10名20肢を対象に, 被採血時の失敗経験無し群と被採血時の失敗経験有り群に分け両上肢の駆血前後の皮膚表面から血管までの距離, 血管径, 血管断面積, 目視による血管確認を行った.その結果, 皮膚表面から血管までの距離が2.1mm未満, 血管断面積が10.2mm²以上の血管をもつ上肢では, 被採血時の失敗経験無し群は20肢中12肢,被採血時の失敗経験有り群は20肢中1肢であった. これに対し, 皮膚表面から血管までの距離が2.1mm以上, 血管断面積が10.2mm²未満の血管をもつ上肢では, 被採血時の失敗経験無し群は20肢中1肢, 被採血時の失敗経験有り群は20肢中12肢であった. 被採血時の失敗経験有り群は, 皮膚表面から血管の深さは深く, 血管断面積も小さい割合が多いこと, また, 目視による可視化ができない割合も高いことから, 血管の選定が難しいと考えられ, 採血が失敗される要因であることが示唆された.